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移民国家としての日本

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マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
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2024年3月の記事一覧

渋いニュースまたは渋い顔になるニュース/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.24-24.3.30)

今週は渋いニュースが多い。たとえばですけど、海外からの働き手を探す本邦において、むかし中国いまベトナム。と言っていた時代からもはやインドネシアが主流になり、同時に本国のドサクサに紛れてミャンマー人材を推す勢だのネパールいいですよ、カンボジア、あるいはラオスが注目です。みたいなことを言うひとびともいれば、いやいやインドですよインド。 って一派もいるんですけど(ここまでは別に珍しくもない話) ここでいうインド北東部(俗にいう7姉妹州)、インド国内では差別の対象で*つまりベトナ

同じアホなら。って姿勢/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.17-24.3.23)

クーリエというフランス定期刊行紙の日本版、という位置づけのネット媒体があります。他媒体の記事を寄せ集めてくるプレゼンテーションのスタイルは珍しくもないですが、元記事の主意と異なる見せ方を恣意的におこなうケースが散見され、個人的には「こいつは怪しい」箱におさめています。 好例が今週ニューヨーク・タイムズから転載された下記の見出し。 カッコ付き「愛国心」を刺激することでPV稼ごうぜ。という底意が見え透いて下品。としか私は思いませんでしたが、案の定「じゃあ執筆者がヨシとするUSの

安城市事務執行適正化第三者委員会報告書がよかった話ほか/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.10-24.3.16)

有料会員しか読めない新聞記事は積極的に採り上げない方針で毎週更新してまもなく5年ですが、そうするとどうなるかお分かりですか。某紙の記事にフォーカス当てることになってしまうんです。基調が移民排斥という、肉体の一部が極度に小さい(=比喩を婉曲化したら意味が不明になる)ひとたち。 本質で相容れない主張なのにときどき「ちゃんとしたこと」も言うので是々非々で接するしかない。がコンセプトの当欄として産経()の記事を紹介するのはまあまあ不本意なんだけど、でもやっぱり今週いちばん面白かった記

一見「移民」の話と関係なさそうなんですけれど/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.3-24.3.9)

一見「移民」の話と関係なさそうなんですけれど(くりかえし)日本相撲協会がとにかく元横綱白鵬のことをキライでキライで。って話から。 キライな相手が盛大に失敗しました、その責は問われるべき。って話と、息の根を止めるなら今。とばかりに過去事例との整合なんか知ったこっちゃない、今度こそ致命的なダメージを与えてやる。って暗い情熱は本来違う話であるべきじゃないですか。 相撲ファンですらない門外漢の私ですが、そんな感想が湧いて出るのはゼノフォビアあふれる公式見解を相撲協会が出した、その記

あなたはもう忘れたかしら/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.25-24.3.2)

今週のアオり・アオラれ量産ナンバー1ネタはこちら。 去年7月、熊本市が条例改正を断念したときの記事にいわく「市は同月~今年1月に、他の改正部分を含めて意見公募を行った。その結果、寄せられた1888件の意見のうち、市民の定義に関わるものが1315件を占め、1件の賛成意見の他は反対する内容だった」。 この数字と比較すると、74件中4件が賛成という大泉町のニュース、まあそんなもんか、ってなりますよね。 なお、2022年12月の発表を熊本市が断念したのが2023年7月、そして11