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移民国家としての日本

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マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
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2022年12月の記事一覧

2022年の移民国家ニッポンを振り返るベストまたはワーストニュース10選

10位 難攻不落と思われた技能実習制度、円安によって崩壊の序章 9位 難民と言いたくないひとたち、準難民などと言ってみたものの最終的には避難民と言い続ける 8位 鎖で拘束したがあれは個人の問題だから。とする学校の主張を入管が容れて最終的にうやむや 7位 炎上キャンペーン「外国籍は会社説明会に参加できません」 6位 連載3年目にして「外国人就労関連ニュース」から「移民国家ニッポンニュース」に改名してもいいかな、って空気 5位 全豪オープンで入国拒否られたジョコビッチの

つくづく美しい国/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.12.18-22.12.24)

今週いちばん盛り上がったニュース、だいたい定期的に出てくる話題なので正直これといった感想も持ちようがないのですが 日本だけが異様に寛容であって、みたいなことを主張するひとたちが、こういうとき必ず出てくるんですよねえ。 2020年の英国で「国民は年金100万円しかもらえないのに不法入国者や難民申請者は年480万円も生活保護を受け取る」ってデマが流布された、とロイターのアーカイブに残っていましたが、まさにそういうデマを拡散しちゃうひとたち。 あるいはドナルド・トランプが大々

13年ぶり続編に思ったこと/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.12.11-22.12.17)

50代には13年前のほうが3年前より鮮明なので『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)でいちばん興味深かったのは、1作目『アバター』(2009)鑑賞時はもっとずっと主人公たちの外見を気にしながら見てたなあ、という自分の反応の違いでした。 MCU(とくにガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々)のおかげで肌の色が青かろうがパッと見が猫っぽかろうがしっぽが生えていようが、まあそういう生き物がいてもいいよ。ぐらいに自分が変化している。 ……地球に住む人類の差異なんて、そう

国民の一般的な宗教的感情を害したから有罪。とされた件その後/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.12.4-22.12.10)

2020年11月の第一報を知ったときの本noteにおける扱いを確認したら「外国人がコロナを持ち込んでくる」とされていた当時の日本社会の空気を伝えるニュースにまぎれて「妊娠・・・言えない 外国人実習生『解雇が怖い』」と題した熊本日日新聞の記事を引いていました。 あれから2年。 一審で「懲役8月、執行猶予3年(求刑懲役1年)」 二審で「懲役3月、執行猶予2年」 と、異国で孤立出産せざるをえない境涯になった女性を犯罪者扱いする国は、どう結論するのか、という記事が今週出ました。予告

外国人のお客様へ/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.11.27-22.12.3)

一昨日、SNSに投下されたばかりの話題から。 現場の話もともかく、本部広報の対応が「手書きメモの言葉が足りず、多くの方にご不快な思いをさせてしまったことを深く反省し、現在手書きメモは取り下げています」なのは本当にそれでいいんですか。 外国人スタッフ派遣の子会社を持っている企業なのに? ■せめて英語で書け、という声が上記への反応で散見されたので連想した記事 ガイジンには英語、って認識はそろそろ公式に過去のものにすべき、と思っているのですが、まあ冒頭サムネイルに掲示されてい