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移民国家としての日本

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マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
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2022年7月の記事一覧

技能実習制度、見直しへ/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.7.24-22.7.30)

現法務大臣が着任早々からそれっぽい発言を繰り返していたことはあまり認知されていないようですが、少なくとも前任者あたりとは大きく異なるスタンスで職責にあたっているフシがある……とは、歴代4人の法務大臣の年頭所感を読み比べた際に書きました。 そういう意味で今週のトップニュースもそこそこ本気では。と感じた次第。 ■なお文科省 ここで指す「留学生」が「労働力」とニアリーイコールなのは 語るに落ちているわけですが、技能実習制度を日本の産業界が堂々と悪用するようになるまでは「留学

人身売買報告書2022の読み方を伝授するでござる/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.7.17-22.7.23)

US国務省が発表する人身売買報告書の最新版が公開され、外ヅラを気にする俺たちこと日本がワーワー言う季節がやってまいりました。 今年は見出し芸が興味深く、たとえばNHKの「そこじゃないだろ」感 共同のほうが朝日っぽいじゃないか、と思った朝日 なお法務省の定例会見がなかったせいで回答させられていたのは外務省 何の創意も無いテンプレート回答で、内容は紹介に値しませんが。 なにしろこの件、去年まじめに21年分を読み比べたのでいろんな角度からコメントしようと思えばできるんです私

クルド人の難民認定ほか/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.7.10-22.7.16)

確定報ではないので先走っても。と思いつつ、大きなニュースだったトルコ国籍クルド人に難民認定がおりるらしい、という件。 もちろん今回のケースはあくまでも「このひと」限定の話、すべての在日本クルド人に適用可能というわけではない。ぐらいの注釈は公的に表明されることでしょう。 NATOにスウェーデン、フィンランドが加盟申請するにあたってのトルコの動向が注目を集めましたが、その主たる要素として「クルドの処遇について」があったことは、いうまでもありません。

ニュースを見ないことが自己防衛につながる日々/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.7.3-22.7.9)

1週間のニュースをまとめる企画そのものがピンチな気もしますけど、見ない聞かない言わない。って無関心も大いなる敵だし、匙加減むずかしいですね。選挙は期日前投票組なので、義務と権利を果たしていたのがせめてもの救いだな。 なお、直面しないと事の重大さに気付けない俺たちは。 ■選挙に限らず「人と人が共に存在する」ことって、そんなに難しいことなんだろうか。と思うことが本当に多いんですけど。 今の日本では、色んな人がいる。一方の親が日本人のダブルの方、日本生まれ育ちの外国籍の方、永

改題しました/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.6.26-22.7.2)

2019年9月2日に「週刊外国人就労関連ニュース」として書き始めて以来、148号目になる今週号からタイトルを変更します。題して「週刊移民国家ニッポンニュース」。 さすがに移民国家は言い過ぎな気がした約3年前から定点観測を続けてきた者の感覚として、もうそう呼んでいいな。って思うんですよ。 ■だって「日本で働く外国人の」話というより、「日本の」話ですよね、たとえば次に挙げるようなニュース。 ■もうちょっと分かりやすい例 電動自転車は自転車だけど、モペットは原付。ってレギュレ