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移民国家としての日本

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マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
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2022年6月の記事一覧

お上は無謬だから逆らうべきではない。○か×か/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(22.6.19-22.6.25)

30年以上競馬ファンやってる者の感想なんですけど、昨今の選挙って馬券の正式名称「勝馬投票券」、つまり「誰が勝つかを予想して、それに賭ける」になってるよね。それだと権力握るひとびとの思うツボなんですが。 という話とは別に、国政選挙の時期になるとサムネイルで示したような表が登場します。今回も上掲図は移住連(NPO法人移住者と連帯する全国ネットワーク)というnon native Japaneseへのシンパシーを掲げる団体が作成しているもので、である以上、問いも集計もある種の偏りが

#JusticeForWishma/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(22.6.12-22.6.18)

金曜朝、大々的に報じられた件から。朝イチでまず「不起訴へ」 夕方には「不起訴に」 夜 スリランカ人だからこんな扱いなのか。という遺族の疑念はもっともで、たとえばアメリカ人が同じような目にあったら。 昨年暮れに上記ニュースがあったぐらいで、強硬な抗議は容易に想像でき、だから「そうならない」ように、日本政府および関係各機関は国籍を見て態度を変える。 ……って考えるほうが自然ですよねえ。 スリランカ政府は日本政府になんらかの申し入れをおこなうべきでは? ってコメント、ウィ

「私は日本にお邪魔している身なんだから、優等生でいなきゃいけない」/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(22.6.5-22.6.11)

目先の変わるニュースに心が動きがちですが、今週公開されたなかで断然興味深く読めたのは現代ビジネスのこれ。 ■毎週毎週、日本で暮らす外国人をキーワードにニュースをクリップしていると否応なくステレオタイプな見方が鼻についてくるので、上記3本の、シャラ・ラジマによる鳥井一平インタビュー、特に聞き手の「型にはまりたくない」スタンスに共感したところはあります。 ステレオタイプ、ってたとえば以下のような記事が表す事象をイメージしているんですけど。 工事現場の傷害事件で不法残留が発

入国制限緩和/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(22.5.29-22.6.4)

今週は「コロナ鎖国」がようやく緩和される、という話があり 当然起こり得る展開が続き、まあな、そんなもんだろうな。という印象。 ■技能実習制度まわりで今週目立ったのが廃止気運で、その号砲の役割を果たしたのは1月に明るみに出た、岡山の事例でした。 廃止キャラバンの報道が続いていますが ニュースを「技能自習」というキーワードで俯瞰すると分かるのですが、同時期に同じ切り口の記事が一斉に出るんですよ。 たとえば日本語教室の話でしょ。