マガジンのカバー画像

移民国家としての日本

307
マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
運営しているクリエイター

2021年7月の記事一覧

日経21.7.26社説「技能実習は速やかに廃止を」雑感

日経新聞は過去の「社説」でも技能実習について同主旨の言及をしてはいて、だから急に言い出したわけではないんですよね。今回の口調が意外に強めなのはみなさまお感じの通りですが。 21.7.26 19.8.23 17.11.1 今回の社説への個人的な感想は ・特定技能への切り替えがなかなか進まなかった最大の理由は技能実習生最大の送り出し国、ベトナムとの協議が双方の利権構造のせいで頓挫していたからですが、進展あったかね(つまり特定技能においては「中間ブローカーを入れない」が設立

学べばいいと思うの/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.7.18-21.7.24)

大坂なおみファンとしてのnoteを何度も書いている私ですが、同時に今般のスポーツイベントは否定する信条なので、当該イベント開会式において推しが晴れがましい役目を仰せつかった件に関する気持ちを表すのは難しい……わけがなく、なおみ姐さんが喜んでるからいいんだよ! としか思いません。 この起用を否定する声がちらっと目に入ったので典型的なファンはどう答えるか、というテストケースでもいかがですか。 「日本語もしゃべれないくせに」……誤認。姉ほどではないけど基本、日本語で会話できるんで

信濃毎日新聞「五色のメビウス」完結/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.7.11-21.7.17)

たとえばニュースでスマートフォン用のアプリが紹介されていたら、どれどれ。って見に行くじゃないですか。 ・相談窓口につなぐことができるアプリ ・ベトナム語や中国語など10か国語で対応 ・相談窓口の電話番号が紹介され、ボタンを押すだけでつながる ・新型コロナウイルスの感染状況や、気象や災害に関する情報云々をそれぞれの母国語で随時、通知 うん? それアプリの必然性ある? 電話では? ってまずは思うわけですが、アプリを見てから感想を言おう。ってなって……見つからないんですけど(イ

いつメン/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.7.4-21.7.10)

日本で暮らす外国人にまつわるトピックを集めていると(今号で97週目です)ニュースに登場する顔ぶれが固定しがちなことに、否応なく気付きます。 入管でしょ、技能実習制度でしょ、ベトナムやスリランカなど、そのときどきで1週間で多く耳にする国名に波はあるけど、そうした固有名詞。 全体の傾向がそんな感じなだけに、珍しい話題があると、少なくとも私は色めき立ってしまう。そして、おおむね良いニュースではないため、もれなく「一瞬盛り上がってしまった自分に対する嫌悪が後から来る」までがセット。我

ニュースのその後/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.6.27-21.7.3)

ニュースっていうぐらいだし、ニューじゃない事はどんどん忘れていくのが健全だと思うものの、たとえば先週話題になった「不法滞在の外国人を悪意あるイラストで描いた三重県のホームページ」云々。 県警本部の担当者は「他県の警察関係者が作成したイラストを使用した」 県警によると、イラストは県外の警察関係者が作成したフリー素材だったという。 ちょ、待てよ。先週も私、書いたんですけど、これ三重県の問題では絶対にないんですよ。 画像検索すれば、いまだに神奈川県警にも兵庫県警にも山口県警

話題の「人身売買報告書」を21年分まじめに斜め読みする(まじめとは)

USの国務省が作成している報告書は「その国は人身売買の解消に向けた取り組みをどのぐらい本気でおこなっているか格付けチェック」をおこなっていて、上から順に   普通      TIER1   二流      TIER2   そっくりさん  TIER2 WATCH LIST   映す価値なし  TIER3 の4段階に分かれています。 去年、2年連続TIER1だった日本が二流/TIER2に「格下げ」された、というところにニュースバリューを見出す向きが多かったせいで話題になったのです