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移民国家としての日本

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マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
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2021年5月の記事一覧

牛久の話とか/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.5.23-21.5.29)

今週も入管関連ニュースが多かったですね。飽きた? ねえ、みんなもう飽きてる? ウィシュマさんの日本の生活を辿っていくと、付き合っていた男性からの暴力が浮かび上がっている。彼女はDVの被害者であったという事実をスルーしている記事は多い。少しだけ触れているニュースもあるが、多くが入管内での彼女に対する非情な対応の方にフォーカスが絞られている。亡くなった原因は入管内にあるから当然かもしれないが、どの報道もDV被害者を守るという視点が全く抜け落ちている。 被害者の滞在期間が過ぎてし

入管法改正案見送り/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.5.16-21.5.22)

ふははは、俺たちの勝利だ! 的なことを言うキャラじゃないから言わないわけではなく、俺はしつこく覚えてるんだよ、閣議決定されたタイミングの大本営発表のような記事を。 2021/2/19 毎日新聞 この時点で入管法改正案がどういう内容になるかは当然知られていました。産経や読売はともかく、朝日や毎日の初報は当然批判的スタンスになると思っていたのでものすごく驚いて、あやうく悪態つきそうになるところを押し殺した俺の良識をご覧ください。あ、ツイート中に誤字あるな……それだけ動揺してた

攻防つづく入管法/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.5.9-21.5.15)

入管法改正案の衆院採決に関して、5/15の朝日新聞に「自民党が野党側に歩み寄りの姿勢を見せた背景には、日増しに大きくなる、改正案への世論の反発があった。ある与党幹部の事務所には抗議のファクスが何十枚も届き、別の事務所には電話が相次いだ」って記述に、なるほど。……ファックス。 って私もなったんですけど、めまぐるしい1週間ではありましたね。まずそのあたりの整理から。 5/11 産経新聞(=改正賛成) 5/12 東洋経済(=改正で救われるひともいる、という珍しい見方) 5/1

群馬のアニキが釈放されていた件ほか/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.5.2-21.5.8)

世の中の「潮目」ってあるじゃないですか。オリンピック開催反対の潮目、とか。技能実習制度には改善すべき点が多数あるが、我が国の労働力不足解決のためには目をつぶるのもやむなし。みたいな報道が主流だったんですが、今週、そっち側の総本山ともいうべき日経新聞が「特定技能のほうがイイじゃん」って言い出した記事を掲載、おお、これで潮目が変わるのかもよ。と思ったんです。 技能実習制度が日本で学んだ技能や技術を母国で生かしてもらう「国際協力の推進」を目的とするのに対し、特定技能制度は人手不足

姉を亡くした遺族は14日間の隔離だけど五輪選手は即日練習可って線引きとか/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.4.25-21.5.1)

今週は興奮せざるをえないニュースがたくさんあって大変なんですが、たのむまだ俺が理性を保っている間に……映画の話をさせてくれ。『海辺の彼女たち』(2020)。サムネイルは公式サイトから。 思えば去年8月から公開を楽しみにするあまり(noteにも書いてた)