漫画珍百景①
思いの外、皆さん買ってくれるので申し訳なくなってきました。
なので、『喫茶王になりたいのか』シリーズと、今後、結構マジで書くのは引き続き有料にさせて頂いて、サクッと書く無料で読めるシリーズもやっていこうかと思います。
『漫画珍百景』
漫画の紹介シリーズです。
王道の漫画や誰もが知ってる漫画を紹介してもポエムらしくないので、余り日の目を浴びていない漫画を紹介していきたいと思います。
喫茶ポエムにとっては王道と言われてもいいぐらい、店内の本棚に散りばめられております『打ち切り漫画』の紹介です。
小学校の時に見た、手塚治虫の遺作で未完の作品『ルートウィヒ・B』を見た時から『打ち切り漫画』に対し、心に何かが芽生えた事を記憶しています。
こんな面白い漫画が作者の意図とは関係なく、読者を置き去りにし、作者の思い通りの最後を迎えられず終わってしまうのか。。辛い。しかも『ルートウィヒ・B』自体かなり暗い内容で、ベートーヴェンの苛酷で不運な人生が描かれております。最後のページにお詫び的な感じで遺作である事を紹介していたと記憶しています。辛かった。まだ続くと思い読みすすめていたのに。。
これが『打ち切り漫画』のはじめての芽生え。
そして小学4年生頃、週刊少年ジャンプの宮下あきらさんの作品を読んだ際、花が咲きました。これや。
『瑪羅門の家族』全4巻
悪い敵をやっつける為に、殺された兄の仇を打つべく、悪から世界を救うべく!!世界各国から集いし戦士たち。さあ今こそ敵陣へ!!!!。。。完。
えーーーっ!!そこ読者の想像に任しちゃうの!!?
勝つの!?負けるの!?誰か死ぬの!?死なへんの!?
大人の事情が過ぎるやん。。
このスッキリせえへん、どこに気持ちを持っていって良いのかわからない、せや次や宮下あきらさん次すぐ連載始まるやん次に気持ち持ってこ。次や。
1994年不良漫画全盛期、ヤクザを目指す不良がボクシングに出会い世界チャンピョンを目指す王道漫画。
宮下あきら『BAKUDAN』
ダサい。
まあ宮下あきらにお洒落な感性は誰も求めていない。
そしてこの作品で漫画史上初めてかもしれない手法が生まれました。後にも先にもこんな手法は見た事ないです。もしあれば教えて欲しいです。
めんどくさいので以下Wikipediaより参照
日本一のヤクザを目指そうとした不良少年・瀑僚介が、地上げで来たボクシングジムで才能を見出され、日本人初のヘビー級チャンピオンを目指す。最終回ではプロデビューから日本王者、世界戦までがダイジェストで描かれた。※リンクの貼り方がわからない
要するに、最後早送りしやがったんです。
前作の『瑪羅門の家族』で申し訳ないと思ったのか、これは打ち切りではない!という主張なのか。真意はわからないですが、最終話、数々のライバルを1コマずつ。日本での宿敵のライバルを1ページ、世界戦を1ページ、ライセンス取得から世界チャンピオンになるまでを1話で終わらすという荒技。いや、宮下あきらに匠な技をそもそも求めてない。
もしやこれは素晴らしい作品なのか。そもそも完結しているし打ち切りではないのか。子供ながらに考え悩みました。
そしてこれが僕の中に『打ち切り漫画』という概念がはっきりと生まれた瞬間となったのです。
打ち切りの数だけ『打ち切られ方』があるので、またの機会に紹介させていただきます。打ち切り漫画珍百景もいけそう。
※漫画珍百景で紹介する漫画はどこかのポエムに置いてあります。
今回紹介させて頂いた漫画は、元町喫茶ポエムに常時置いてあります。読みたい方は、お気軽に店員にお声がけくださいませ。
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