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麻袋がバッグや板材に仕上がるまでの話


麻袋はいくつかのルートで入手していますが、基本的には、麻袋20枚リサイクルしていただくと、返礼品としてミニサコッシュなどを1点こちらからお送りする、という物々交換がKISSACOのものづくりの核となっています。


返礼品としてお送りしたバッグはお店の方がご自身で持ってくださったり、お店で販売されたりとさまざまです。

富山にある桝カフィさんから


パートナーであるコーヒーの会社さんや自家焙煎店さんから麻袋がたくさん詰まった箱が届いて開けるときはいつもワクワクします。

京都のサーカスコーヒーさんから
鎌倉のcafé vivement dimancheさんから

特にきちんとしたルールなどを設けているわけではなく、各店さんのタイミングで、

そろそろたくさん溜まったから送りますねー!

という、ラフなスタイルでやり取りが継続できているのも気に入っています。

数日前は杉並区の永福町にある青空豆店さんから
今日は広島・福山のSUIREN+COFFEEさんから
そろそろ麻袋送ります!のご連絡。
先日福山で出張WSも開催しました


麻袋はバッグ用の生地として加工するものと、
板材に加工するもので仕分けをします。


バッグに使うものは絵柄が大きく入ったものを、逆に絵柄が入っていないシンプルな麻袋は板材の加工にまわします。



<<   BAG編 >>

届いた麻袋は天日干しした後に、紐を解いて解体して、ロールに縫いつないで行きます。

天日干しします
縫いつないでロールにします
両面コーティングしたKISSACO
オリジナルのテキスタイル
加工所さんでのコーティング作業


ロールになった麻袋は、表面のPVCコーティングは東京の加工所さんで、茨城の加工所さんで裏面のカツラギ貼りをして鎌倉に戻ってきます。

戻ってきたらそれぞれのバッグに合わせて絵柄をトリミングして裁断し、アイテムによって職人さんのところで縫製してもらうもの、私自身が縫製するものとで分けます。

本来であれば素材を作る手間はないのですぐに裁断に取り掛れますが、KISSACOはこの作業に入るまでに手間暇が掛かっています。
バッグを作るよりも素材を作るまでの作業の方が大変かもしれません。

北海道のTOKUMITSU COFFEEさん
広島のSUIREN+COFFEEさんの特注アイテム
藍染した麻袋で製作したボストンバッグ


仕上がったバッグはこちらで直販するものもあれば、麻袋をリサイクルくださった珈琲店さんの販売分として戻っていくものもあったり、いろいろなところへアトリエから旅立って行きます。

京都のサーカスコーヒーさん



<<  BOARD編 >>

麻袋をボードのサイズに裁断して、廃材などと組み合わせて加工所さんで板材に仕上げていただきます。

板の大きさに裁断します
ベニヤ板同様、電鋸で切断ができます
廃材を混ぜてプレスして板材に

麻袋10枚ほどを重ねて製作するので、麻袋のまま保管すると非常に場所を取りますが、板材にするとコンパクトに収納できるところも大きなメリットです。

ボードからはフレームやボックスなどを作っています。

4+4(shitoshi)さんに依頼して製作して
いただいたフレーム
植物のプランターカバーにも
SHOPの什器に使用しています


麻袋がKISSACOに届くまでも、
届いてからバッグや板材に仕上げるまでも、
色々な方の手が掛かっています。


この一連の循環はまるで街中を歩きながら、ラフにボールをパス回ししていくようなイメージです。

せっかくだから中身のコーヒー豆だけではなく豆の入っていた麻袋までお客様に楽しんでいただきたい、というコーヒー店さんの気持ちが1番の要なのだと思います。

きちっとしたルールもないのに、なんとなくのパス回しで仕上がっていくバッグ。

不思議なバランスで成り立っているこのアップサイクルシステムが私は気に入っています。


私の中ではこのHONNEのMVのようなイメージです。
このMV好きですね〜

キッズも含めてどんどんダンサーがストリートに集まってくるラフで楽しい雰囲気。

これからも業種問わず色々な方がラフに集まってきて、ユニークなアップサイクルをして行きたいと思っています。

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