参宮橋「crevice クレビス」 ー天井に スピーカーー
思春期女子の部屋の壁のように 写真をいくつも貼ったメニュー看板を横目に2階へ上がる。
恥ずかしながら私も小学校時代、Myojoを毎月欠かさず買い、付録のポスターを部屋に貼ったりしていた。主にSMAPの、を。
SMAPは好きだったが、芸能人を好きでいることへの憧れだったり、クラスの女子たちがみんな好きだから私もそうすべきだと思い込んでいた、というのが正しい気もする。
女子なら一度は経たことがあるのではないだろうか、あの恐ろしい「交換日記」ももれなく行われていて、夢がMORIMORIの音松くんの話題で持ちきりだった。何松が好きだの、あのシーンがよかっただの、SMAPについて絵とつたない文章で日記を回していたものだ。
ちなみに、私は本当は緑松がよかったけど既に誰かが好きと宣言していたので、空気を読んで青松が良いと言っていた記憶がある。
(現在は赤松の衰えしらずというかキープ力というか復活力に注目している)
交換日記という文化は存在しているのだろうか。今の小学生にとってはその概念さえ理解できないかもしれない。あんな、結局は何かの悪口しか出てこない日記文化は無くなった方がいい。
話がそれた。
店の入り口に古いタイプライターが待っていた。
見上げると スピーカーがはりついていた。いや、天井に完全に埋まっていた。
天井にはスピーカーを
入口にはタイプライターを
ビーフライスには白菜の漬物を
奥田民生あたり そんな唄を作ってくれないかしら。