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ボウガコウシン

タイトルの文字列を見て、
今度は何?という感じですよね。

怪獣とかキャラクターの
名前に見えないこともない?

専門用語的なことばは、
慣れないと、耳で聞いたとき
本当に、暗号のように
聞こえてしまいます。

ですが、
きちんと理解できているかどうかは別として、
だんだん、ことばには慣れてきます。

タイトルの「ボウガコウシン」、
森林関係の勉強をしたり
里山保全のボランティア活動などを
されたりしている方には、
とても身近なことばのはず。

日本語はとても優れていて、
音だけ聞くと、??となる場合も
漢字で書いて目にすると、
ああ、あれね、となることが多い。

「ボウガコウシン」は
漢字で書くと「萌芽更新」。

どういうことかというと。

昔、里山で薪やほだ木をとるとき、
ある程度の太さに育った木を
根元近くで伐採していました。

すると、その切り株から、
まっすぐ上に向かって
何本か、枝が伸びてきます。

枝のでる高さによって、
「胴吹き枝」と「ひこばえ」
という呼び分けをすることもありますが、
そういう細かいことは、
あまり気にしなくても大丈夫。

で、前回の記事、でも、
そんな萌芽更新的な世代交代について
書きました。

木だからこそできる、世代交代 いよいよ、ドウブキ、ヒコバエの出番!|樹木も人も笑顔に、樹木医mimi ( 三戸 久美子 )

このやりかた、
とても優れているのですが、
うまくいかないこともあります。

大きく育った株の幹を
地際近くで切りました。

さあ、勢いのよい枝がどっさり、
伸びてくるぞ、
と期待して待ちます。

なのに、待っても待っても、
枝が伸びてこない、
または細くて弱々しいのが
しょぼっと伸びてくるだけ、
なんてこともあります。

なぜでしょう?

萌芽更新を成功させるには、
条件があるのです。

さて、それは何か?

木の身体のつくり、生活のしかたが
つかめていたら、理由は簡単。

でも、その道理を気にせずに
やろうとすると、どうなるか?

ある里山林で、萌芽更新をしようと
大木になったクヌギの林を一気に切りました。
そしたら、みごとに全滅してしまった、
という例を見たことがあります。

なぜこうなってしまったのでしょう?
このケースのような
現象の因果関係が、
見えるようになるには?

木や自然のあり方をみていると
よい訓練になる気がします。

すぐにはわからなくても、
複雑で、全貌はとらえられなかったとしても、
自然現象には、見えないことも含めて
理由があるのだと思っています。



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