プライバシー情報の取扱いと公法:情報取得「同意」と情報管理の「適切」さ (2023.3.12)イベントレポート
こんにちは、学問バーKisi 店長の豆腐です。
だいぶ暖かくなってまいりましたがいかがお過ごしでしょうか?
僕はつい先日まで体調をめちゃくちゃ崩していましたが、ようやく調子が戻ってきました。
というわけで (?)、今回は3/12に行われたイベント「プライバシー情報の取扱いと公法:情報取得「『同意』と情報管理の『適切』さ」のレポートをお送りします。
日替わりバーテンダーを務めてくださったのは、日本大学大学院法学研究科公法学専攻の卑しい菩薩(以下、「菩薩」とも)さんです。
菩薩さんは「プライバシーの研究に取り組んでいるからこそ、些細な個人情報であっても意味を持つことを痛感している」と力説し、だからこそインターネットおよびその延長と捉えられる場においては、本名を名乗らずこの「変な名前」(本人談)を名乗っているのだと言います。
本名を名乗らず仮名を使うにしても、じゃあなぜその「変な名前」を選んだのか……というツッコミどころはある気がしますが(一応きちんと由来があるようでした)、とは言え確かに、うっかり漏らした個人情報が、その後思わぬところで意に沿わない使われ方をしてしまうことは、現実問題ありうる話です。
菩薩さんはプライバシーにまつわる問題の中でもとりわけ、行政機関などによる個人情報の取得・利用をめぐるプライバシー保障の問題について研究されています。
当然のことながら、行政サービスなどにおける必要上取得した個人情報は、その後「適切に」取り扱われなくてはならないわけですが、しかしその「適切さ」が何を指すのか、どのような取り扱いがなされれば「適切」と言えるのかは、必ずしも自明とは言えません。
菩薩さんは、この「適切さ」をめぐる憲法に依拠した先行の諸学説を比較・検討し、情報の取り扱いについて、よりよい基盤的な解釈を打ち立てるべく研究をなさっておられます。
憲法学への馴染みの薄い店長としては、「すでにある憲法の条文に対して、いかに整合的な解釈を打ち立てることができるか」を追究する、徹底的にロジカルなスタンスそのものが、新鮮で印象的に映りました。
当日は法学部の学生さんが数名ご来店くださいましたが、店内で展開される会話は終始「論理! 論理! 論理!」といった具合で、個人的にはある種の極致を見せつけられたような気持ちでした。
学問分野ごとの思考や語りのスタイルの違いを日々味わえるのも、学問バーならではの良さだとあらためて感じた次第です。
菩薩さん、この度はありがとうございました!
以下の有料部分では、具体的な議論の内容や、日替わりバーテンダーの卑しい菩薩さんに執筆いただいたレポートの全文を掲載しております。
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