熟達論から学ぶキャリアの考え方
みなさん、こんにちは~!今日も元気に楽しく過ごしていますか?
私は親知らずを抜いて1週間が立ち、痛さがなくなり、食事においてのストレスがなくなって凄くハッピーな気持ちで過ごしています。人って一度不自由なことを経験すると、そこから解放されたときって凄く快適って感じますよね。あえて不自由な生活をしてみることで、今まで当たり前だったことが幸せになるのかもしれないなと実感しました~!不自由が幸せを得るための1つだと思って捉えることができると気持ちが全然変わるかもしれないですね。
さて、本題ですが、今回は400mハードル日本記録保持者で、元オリンピック選手の為末大さんが書いた「熟達論―人はいつまでも学び、成長できる―」を読んで感じたことをまとめてみました!ビジネスもアスリートも全て一緒で、何かを熟達していく上で大事な要素が詰まった本で、凄く面白かったです。
それでは、いってみましょう~!!
■熟達とは?
みなさん、一生懸命努力していても、成長できていない気がすると思ったことはありませんか。私も実際にそのような状態になったことはたくさんあります。特に学生時代は、サッカーをやっていましたが、全然上手くなりませんでした。みなさんもそんな経験があったかもしれません。じゃあそれがなんでできなかったのでしょうか。
この本書では、
「熟達とは人間総体としての探求であり、技能と自分が影響し合い相互に高まること」
と定義されています。もう少し嚙み砕いて説明をします。
例えばダイエットの方法はほぼ確立されているが、誰でも達成できるわけではないですよね。技能を扱うのは自分自身であり、自分自身にそれを成し遂げさせるのが重要になります。そのためには自分を知り、自分を扱う方法を、実践を通じて体得していかなければならないです。また、人格育成だけを目標にしても技能に甘くなり、技能の探求に対しての執着を弱めてしまいます。
つまり、技能だけを高めてもそれを扱う人間が未熟であれば、うまくいかないし、人間性を高めても技能がなければそれを表現できません。
私達はこれまで、技能を通じて「私」の扱い方を学び、私を通じて「技能」が探求されるということの本質を理解できていなかったからこそ、熟達できなかったんだと思いました。
じゃあそれはどうやってやればいいのか。それは五段階のステップを踏む必要があります。
■五段階の探求プロセス
本書では熟達を探求していくプロセスは一本道ではなく、五段階にわけています。「遊」「型」「観」「心」「空」の五段階です。
・第一段階:「遊」
すべては遊びから始まり、探求のプロセスを豊かにしてくれるのが「遊」です。
・第二段階:「型」
私たちの思考や行為は習慣が生み出す癖に支配されていて、型を持てば無意識に基本的な動きができ、技能の土台をつくってくれます。
・第三段階:「観」
視覚のみではなく全身で行うという観察行為を「観」と呼び、これが可能になることで、表面に見えている結果に惑わされることなく、何が重要なことかが判別できるようになります。
・第四段階:「心」
「心」とは中心を捉えることをさし、この段階になると、個性を自覚し表現できるようになり、自分らしさがわざとらしくなく、自然な形で表に出てくるようになります。
・第五段階:「空」
成約から解き放たれ、技能は自然な形で表現される。自分も解放され、自己とそれ以外すら曖昧になる「空」は、体験によってしか知ることのできない未知の世界です。
恐らく、この内容だけ読んでも良く分からないと思うので、詳しくは本書を読んで頂きたいが、私が学びになったポイントをピックアップしてご紹介します。
■「遊」の大事さ
熟達に至る道の第一歩は必ず「遊」から始まります。熟達において重要な原動力になります。本書では遊びを「主体的であり、面白さを伴い、不規則なものである」と定義しています。
たしかに遊びは大事だとよくいいますが、第一歩が遊びということは、びっくりしました。目的にまっしぐらに向かうよりも非効率に思えますが、実は長い目で振り返ると可能性を広げる行為になっていることが多いです。
また、遊びは現在報酬型の動機になるため、目標を達成してもしなくても満足されるものであるから、長く続く要因にもなります。だから常に「遊」は、第一歩目にこないとダメなんです。
仕事において、どうしても「遊」を忘れてしまう人が多いのではないでしょうか。恐らくまずは、ひたすらに「型」を覚えて、できるようになることを目指す人が多いと思います。特に大手企業に新卒で入社すると、研修からはじまるので、徹底的に「型」を学びます。
本書でも「型」は熟達において大事なステップの1つとして出てきますが、まず第一目にくるのが「遊」ということを忘れないで欲しいです。なぜなら、会社ではそれを教えてくれないところが多いからです。しかし、これを忘れると、楽しくないし、長続きしないし、目標達成もできないと強く感じました。
常に「遊」を持って、仕事に取り組むことで、最終的には良いパフォーマンスを発揮できるようになるので、信じて遊んでみてください!
■勝ちたいなら自分の特徴を活かせる場所を選ぶ
自分の特徴を活かせる場所を選ぶことって、凄く当たり前のことだと思いますが、意外とキャリアにおいて忘れられがちなことであると最近感じています。
もちろん、好きなことやワクワクすることを選ぶことは大事ですが、実は自分の特徴を活かせる場所を探すのも凄く大切なことだと感じました。
世間から見た時に非常に才能が溢れていると感じられる、為末さんですら、どれだけ努力しても自分を活かせない場所での勝利は難しく、戦い方だけではなく、戦う場所も選ぶ必要があると仰っています。
じゃあ凡人の私達が適切に自分の特徴を意識したキャリアを描かなければ、大きなことを成し遂げることはもっと難しいです。日本人は真面目で勤勉だからこそ、与えられた環境で花を咲かせようとする人が多いような気がしています。ただ、もっと大事なことは、自分のことを理解し、ポジショニングを常に意識することなのではないかと感じました。
私も実際に日々生活する中で、ポジションニングを考えることを忘れてしまうことがあります。ただ、このポジションニングを忘れて、ただ行動していっても違う方向に進んでしまうだけで、結局は辿り着きたいところにいけない可能性が高まっていることも多いです。
是非、みなさんも自分が何が得意で何が苦手なのか、ストレスなのかをじっくりと考え、生き抜く上でのポジショニングを考えてみてください。
■最後に
みなさんいかがでしたでしょうか。日々、学ぶことに対してのステップ論をここまで深く考えたことはあまりないのではないでしょうか。
ここでは表しきれなかった内容もたくさんありますので、是非、一度本書を読んで頂き、1つのことを極めることの奥深さを改めて感じて欲しいです。
私もビジネスの世界で極めていくために、どうすれば自分が輝くのか、どう努力すればいいのか、改めて考えるきっかけになりました。みなさんも改めて考えてみるきっかけにしてくだされば嬉しいです。
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