米澤穂信「いまさら翼といわれても」を読んで
米澤作品と出会ったのは、10年ほど前のことだったと思う。図書館で「秋季限定栗きんとん事件」という浮いたタイトルを見つけてしまった。ペラペラと数ページ読んでみると面白くて止まらなくなり、結局そのまま上下巻借りて徹夜して読み切った。次の日にこれが米澤穂信の「小市民シリーズ」の第3巻だと知って、「春季限定いちごタルト事件」「夏季限定トロピカルフルーツ事件」を読み終えた。その後、長編は「ベルーフシリーズ」以外ほぼ全て読んでいる。先日、古典部シリーズの第6巻「いまさら翼といわれても」が