中学1年「ひまわり」【生命の尊さ】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は
中学1年「ひまわり」【生命の尊さ】の指導案はこうする!
このテーマで教材解説をします。
『生命の尊さ』は、今回の指導要領改定の目玉の1つで、
重点項目として扱われている教科書が多いです。
背景には道徳の教科化のもとになった
「いじめの問題」があります。
この『生命の尊さ』をとおして、
自分だけでなく、
身近な人や自然の命の尊さについて
深く考える経験をさせたいですね。
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
「生命の尊さ」
目標・・・・・生命の尊さについて、その連続性や有限性なども含めて理解し、かけがえのない生命を尊重すること。
「みんなで成功させよう」(光村図書)
陸上自衛官の佐々木清和さんは、宮城県で5人暮らしだった。
2011年3月11日。東日本大震災が発生。
あの日、清和さんから、家族全員を奪っていった。
朝、清和さんは、夫婦喧嘩をしたまま、職場へ出勤した。
地震後、いつでも出動できるように、職場で待機していた。
家族とは何日も連絡が取れなかった。
その後、家族4人が遺体で見つかった。
震災から2年後、「はるかのひまわり」と呼ばれるひまわりの種があることを知った。
1995年、阪神淡路大震災が起き、多くの犠牲者の中に、小6のはるかちゃんもいた。
はるかちゃんが亡くなった場所で1輪のひまわりが咲き、そのひまわりの種が全国に広がった。
それが、「はるかのひまわり」だ。
震災から4年の時を経て、清和さんは震災の語り部をはじめた。
「皆さんの幸せとはなんですか?」
この問いかけから語りは始まる。
2 内容項目と教材
「生命の尊さ」はDの視点です。
Dの視点は、生命、感動、自然愛護など抽象的なものが多いです。
ですから、他の視点に比べて、言葉にしにくいことが多いです。
まとめの段階では無理に言葉にしようとせず、
子どもの考えた内容や余韻を大切にしてください。
「命は大事」という、すでに知っていることを
「だから大事なのか!」と理解を深めるイメージです。
まずは、この配列に注目しましょう。
「生命の尊さ」は、
Dの視点で「難しい」と感じる先生が多い内容項目です。
もちろん、決して簡単な内容項目・教材ではありません。
だからこそ、1学期という早い段階で扱うことで、「命は尊いもの」「いじめは絶対にしてはいけない」という意識を根付かせることが必要なのです。
清和さんは、「はるかのひまわり」で、震災の記憶を語り継ぎ、
復興への希望をつなぐシンボルとして
自宅跡やベランダで育てました。
この教材を学習する中学生は、
清和さんとは状況が違います。
命に対する捉え方はちがって当然です。
そこで、「命=〇〇」となにか別のものに例えて、
自分の命についての考えを語るようにしてみましょう。
例えば、
命=車のエンジン
どれだけ立派なタイヤ、車体などがあっても、エンジンがなければ走れない。
命はなによりも大切。
命=水
当たり前のようにあるけど、実はなくなったらとても困るもの。
まるで命は水のよう。
命=花
種から育って、芽になってつぼみができて花が咲く。
命は、たくさんの栄養と支えがあって、成り立つ。
このように、何かに例えることで、
その子の命についての考えがはっきり出ます。
これまで命について真剣に考えたことがなくても、
なにかに例える活動を設定することで、
命に向き合うことになります。
このなにかに例える活動を設定して、
子どもたちそれぞれの意見を聞いて、
交流するだけでも十分命の授業になります。
こうすると、「難しい」と言われる「生命の尊さ」の授業も、ハードルが下がることでしょう。
まずは、授業をするあなたが考えを1つもちましょう。
命 = ○○
あなたは○○になにをいれますか?
3 導入
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