
中学2年「スカイツリーにかけた夢」【真理の探求、創造】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は
中学2年「スカイツリーにかけた夢」【真理の探求、創造】の指導案はこうする!
このテーマで教材解説をします。
今日の内容項目は
「真理の探究」
Aの視点で、小学校では5・6年生にしかありません。
1~4年生にはない項目。
難しそうな感じがしますが、
ポイントを押さえれば大丈夫です。
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
A 主として自分自身に関すること
「真理の探究、創造」
目標・・・・・真実を大切にし、真理を探究して新しいものを生み出そうと努めること。
「スカイツリーにかけた夢」(光村図書)
2012年に完成した東京スカイツリーは、世界で最も高いタワー(電波塔)である。
2005年、設計士の吉野さんはある鉄道会社から高さ600メートル以上のタワー建設の依頼を受けた。
吉野さんが苦心した点は、634メートルという高さに対して、その敷地の一辺の長さが東京タワーより狭かったこと。
吉野さん:
「設計で悩む時間はタワーの寿命と比較したら、ほんのわずかな時間。
この時間を大切に」
吉野さんをトップとする設計チーム15人は議論に議論を重ねた。
技術は進歩しても設計者の苦悩は時代を超えた普遍的なものなのかもしれない。
吉野さんは言った。
「設計の仕事でいちばん大切なことは、最後まで諦めず、どうすれば造りたいものが実現できるのかを追い求めることです」
2 内容項目と教材
冒頭にも言いましたが、
この内容項目は小学校では5・6年にしかありません。
抽象的でわかりにくい概念だからでしょう。
とはいえ、5・6年生にも難しい内容項目ですので、ポイントを押さえて学習する必要があります。
ポイントは「勉強」と「研究」のちがいを考えることです。
結論から言うと、
勉強は、答えがあるものを追い求めること。
研究は、答えがないものを追い求めること。
これに尽きます。
では、
勉強をする上で大切なことはなんでしょうか?
研究をする上で大切なことはなんでしょうか?
2つに共通する心はなんでしょうか?
ちがう心はなんでしょうか?
子どもたちと考えてみたくなりますね。
吉野さんは、鉄道会社の方の相談で、
スカイツリーの設計を始めました。
それは、使命感とも呼べる気持ちです。
自分が世界一高いタワーの研究をして、どうすれば造りたいものができるかを追い求める。
こんな思いで、吉野さんは研究を進めました。
また、実験装置の中に雪の結晶を作るために、木綿糸や絹糸など様々な糸を試し、失敗を重ねます。
そこは、諦めてもおかしくないポイントです。
教材になっているので、スーっと読み流してしまいますが、正解がわからない、本当に答えがあるのかもわからないような状態であれやこれやと方法を試す気持ちは、どんな気持ちだったのか、考えてみたいですね。
いろいろな工夫をする。
敷地が狭いこと、前例がないことなど
様々な課題にぶつかりますが、
「必ず実現させる」という強い決意で立ち向かいました。
そして、その思いを支える信念は「世界一高いタワーを立てる」という思いです。
自分の研究のためという思いもあったでしょうが、それ以上に「みんなのために」という思いが強かったのです。
ということは、多面的・多角的に見れる教材ですね。
吉野さんが高いタワーの研究を続ける気持ちは、『真理の探求』
失敗の連続でもあきらめない不屈の気持ちは、『希望と勇気、努力と強い意志』
みんなのために研究を続けて、役立てたいという気持ちは、『親切、思いやり』
特に、吉野さんの「あきらめない心」に焦点を当ててしまいがちですが、それは『希望と勇気、努力と強い意志』です。
そうではなく、吉野さんがしたことはなにか。
研究をする上で大事な心はなにか。
このことを考えるのが「真理の探求」です。
この2つはよく似ている内容項目ですが、区別して子どもの意見を聞くようにしましょう!
この話は、エジソンの話ともよく似ています。
エジソンは白熱電球を発明する過程で、高温になり光る部分のフィラメントの素材で非常に悩みました。
あの素材を使ったり、この素材を使ったり、それこそ宇吉郎のように何度も失敗をしたそうです。
そしてついに見つけた、燃え尽きず、長い間光り続けた素材を見つけました。
それが、竹です。日本の竹が、エジソンの発明を作るきっかけになったのです。
このエジソンの例を出した後に、
『吉野さんとエジソンの共通する心はなんだろう。』と聞いてみるのも面白いですね!
3 導入
T:教師 C:子ども
ここから先は
¥ 1,000
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?