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中学1年「銀色のシャープペンシル」【よりよく生きる喜び】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は
中学1年「銀色のシャープペンシル」【よりよく生きる喜び】の指導案はこうする!
このテーマで教材解説をします。

「よりよく生きる喜び」
この内容項目は難しいんですよね~。
小学校では5・6年(高学年)にしかない内容で、
教材も1つか2つしかない。
授業をした後で、
「結局、なんだったの?」と
手ごたえなしで終わることが多いですよね。
今日はこの難しい内容項目を解説します!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。


1 教材について

D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
「よりよく生きる喜び」
目標・・・・・人間には自らの弱さや醜さを克服する強さや気高く生きようとする心があることを理解し、人間として生きることに喜びを見いだすこと。

「銀色のシャープペンシル」(光村図書)
僕は、銀色のシャープペンシルが落ちているのを見つけた。
僕はそれをポケットにしまった。

1週間ほどたった理科の時間、僕は準備しようと、
筆入れからあの銀色のシャーペンを取り出した。
そのとき、卓也がぼそっと。
「あれ、そのシャーペン、僕のじゃ・・・。」
といった。
健二が、
「お前、卓也のシャーペンとったのか」
と大声ではやしたてた。

放課後、僕は、教室に誰もいなくなったのを確認すると、
シャーペンを卓也のロッカーに突っ込んだ。

帰宅した。
すると、卓也から電話がかかってきた。
拓也からは、ロッカーにシャーペンがあったこと、
少し君のことを疑っていたことを謝られた。

合唱コンクールのとき、僕たちのクラスは学年の最下位だった。
自分の練習していなかったことを棚に上げ、
他のパートがしっかり歌ってなかったからだと言って回った。

自分のずるさを棚に上げ、人に文句を言ってきた。
いつもそうして自分を正当化していた。自分のずるさを誤魔化して。

2 内容項目と教材

(1)内容項目について

「よりよく生きる喜び」という内容項目は、
新学習指導要領になって初めて加えられました。
つまり、それほど実践が世の中にありません。
授業づくりに困っている先生は実は多いのではないでしょうか。

内容項目の目標をもう1度確認してみます。
①よりよく生きようとする人間の強さや気高さを理解し、
②人間として生きる喜びを感じること

①では、偉人や人として模範となる人について考えること、と言っています。
何について考えるのか。

それは強さと気高さです。

これは、どちらも心のことを指します。
心の強さとは、人によって定義が異なることでしょう。
つらいことにも負けない精神的な強さ。
優しさを発揮することで第三者に伝わる強さ。
いずれにしても、心の強さは人から教え込まれるのではなく、子どもが自分で気づくことが大切です。

気高さも同じです。
気高いと聞いて思い浮かぶ人物は誰ですか?
私は、
ドラゴンボールのベジータ・ピッコロ
ワンピースのゾロ
などが思い浮かびます。

自らの考えを大切にし、決して他人には強制をしないが、
自分自身には徹底して厳しく在り続ける。
そんなところでしょうか。
「プライドと誇りを兼ね備えている」と言ってもでしょう。

ベジータ、ピッコロ、ゾロなどは極端な例ですが、
誰しも心の強さと気高さをもっています。
そのような、人が本来もっている心の本質について、
教材で出てくる人を扱いながら、自分の心にも似たものがある
と気づくことが、この内容項目では大切なのです。

それが、②人間として生きる喜びを感じることにつながります。
困難にぶつかっても、人の助けや得意なことがあって、再び頑張ろうと思えることがあります。
自分で見つけた道を突き進むと、つらいこともありますが、やってよかったと思えることも多いですよね。

「成長したい」という気持ちは、人間が本来もっているものです。
その成長欲を満たしたとき、人は「生きててよかった」と思えるのです。

これは、欲しいものを手に入れたとか、
好きなものを食べることができた、
という短期的で一時的なものではありません。

長い時間をかけて、努力が実り、
成長が成就したと感じられるほどの
努力を注ぎ込んだときに、
「生きててよかった」と思えるのです。

おいしいものを食べたときに
「生きててよかった」とおいしさを表現するシーンがありますが、
あれはただの誇張表現です。
道徳的に考えると、本質とは異なります。

と、「よりよく生きる喜び」だけでもこれだけ説明が長くなります。

結局、どうやったらいいの?
はい、前置きが長くなりました。

結論を言います。
教科書の登場人物について「〇〇さんはすごいなあ。」と
自分とは別次元という感想をもたないような授業を心がけましょう。

また、「生きる喜び」は人それぞれちがう、
ということも押さえましょう。

Aさんがこれに心を打たれるから、
BさんもCさんも同じようにそれを生きがいにする、
という話ではないのです。

生きがいを見つけるのではなく、
「生きがい」があると、生きててよかったと心から思える。

そんな心の動きを議論できるようにしましょう。

偉人だろうと、有名人だろうと、同じ人間です。
成長したい欲もあるし、挑戦するときの恐怖もあります。
教材ではよい部分だけをピックアップして描かれていますが、
書かれていない裏の部分を発問で突いて、考える機会を設けることが、
内容項目に迫ることにつながります。

(2)心の弱さに焦点を当てて考える

では、教材を見てみます。

「僕」は、卓也のシャーペンを拾って自分のものにした。
健二の一言で、とっさに「買った」という。

「僕」は気まずくなり、ロッカーに返した。
拓也からの謝罪の電話があり、
「僕」は葛藤がさらに大きくなる。

ここで考えます。
「僕」は心が弱いでしょうか。

✅勝手にシャーペンを盗る
✅嘘をつく
✅こっそり返す
✅卓也の電話でも本当のことを言えない

「僕」に焦点を当てると、「弱い僕」が見えてきます。
では逆に
「僕」の心の強さはどの部分でしょうか?

子どもたちと考えてみたいですね。

3 導入

T:教師 C:子ども

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