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4年「雨ととの様」【規則の尊重】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は『4年「雨ととの様」【規則の尊重】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
C 主として集団や社会との関わりに関すること
「規則の尊重」
3・4年の目標・・・・約束や社会のきまりの意義を理解し、それらを守ること。
4年生「雨ととの様」(日本文教出版)
あらすじ
ある雨の日、お殿様一行は城に入るために近道をしようと「たぎわ門」に来ました。
すると、門番が「開けられませぬ。」と言いました。
家来たちが何度言っても、門番は決して開けません。
門番は言いました。
「この門は、たいせつなときにしか開けられません。たかが雨にふられたぐらいできまりをやぶることができません。お殿様からこのきまりをやぶってどうなりますか。家来もまねをして、きまりを守らなくなります。門は開けられません。」
だまって様子を聞いていたお殿様は「門番よ、よく言った。おまえの申すとおりじゃ。けやき門へ回ることにいたすぞ。」と言った。
お殿様も家来もびしょぬれになりましたが、お殿様の心はからりと晴れていました。
2 内容項目と教材
「規則の尊重」は重点項目です。
前回の「雨のバスていりゅう所で」
今回の「雨ととの様」
さらに3回目に「『まっ、いいか』でいいのかな」があります。
3回かけて規則の尊重を深めていってほしいという教科書会社の思いが込められています。
前回の「雨のバスていりゅう所で」では、次のようなまとめをしました。
・マナーを守らないと、その場の空気が悪くなる。
・マナーを守らないと、みんなが安心・安全でなくなる。
今回の「雨ととの様」では、マナーよりも「規則」に焦点が当たっている話なので、またちがった視点から考えることができます。
つまり、マナーについて考えを深めた頭で、規則について考えることができるのです。
深い思考になりそうな予感がしますね。
この教材は、討論形式で展開しても面白いです。
「門番は門をあけたほうがよいか、あけないほうがよいか。」
立場を分けてそれぞれの立場で議論すると、それぞれのよさが見えてきます。
それぞれの主張を考えてみましょう。
(1)門番は門をあけたほうがよい
・お殿様がぬれなくていい
・お殿様が近道できる
・お殿様を助けることができる
・「臨機応変な対応ができる」と門番がほめられるかもしれない
・お殿様が一番えらいのだから、お殿様の言うことはいつでも聞くべきだ。
プラスな視点で考えることができますね。
(2)門番は門をあけないほうがよい
・お殿様でさえ、規則は破らないほうがいい
・「たぎわ門」は大切なときにしか開けられないから
・きまりは絶対に守るほうがいいから
実際に授業をしてみると、(2)の立場の意見のほうが言いやすいし、考えやすいでしょう。
なぜなら、教材の展開と同じだからです。
教材はきれいにまとめられているので、さも門番の行動が「絶対正義」のように感じるからです。
しかし、実際の場面では門番のような行動をできる人は限られてくるでしょう。
舞台は江戸時代あたりだと思われるので、身近ではありません。
グッと身近な例で考えます。
Aくんは給食当番をしています。
今日のメニューはカレー。
みんなに同じ量で配膳をしています。
するとAくんと仲のよいBくんの順番になり、
「Aくん、ちょっとぼくのぶんのカレーを多くしてよ。」と言いました。
Aくんはどうするか困ってしまいました。
どうでしょうか。
「みんな同じ量で配膳する」というきまりをやぶるかどうかの判断が迫られた場面です。
きっと大半の子が、「カレーを多くしてしまう」方を選ぶのではないでしょうか。
人は本音と建前を使い分けて生活をしています。
道徳の授業では建前の意見が大半です。
しかし、本音を出せる雰囲気をつくり、本音同士をぶつからせてこそ、生活にいきる道徳的価値が得られるのです。
カレーの例でも、「自分もどうするか困ると思う」「自分は多くしてしまうと思う」と言ってきたら、本音の雰囲気が言えている証拠。
「よく言えたね。どうしてそう思うか教えてくれる?」と受け止めて、さらに深堀りすることを促しましょう。
また、門番は自分の評価は気にせずに、自分の役割に徹しました。
この部分は「勤労、公共の精神」の内容項目も関わっています。
さらに、お殿様が最終的には門番に理解を示しました。
この部分は「相互理解、寛容」の内容項目も関わっています。
今回の内容項目「規則の尊重」だけでなく、多面的・多角的な見方をしていけるように発問を工夫しましょう!
3 導入
T:教師 C:子ども
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