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2024_0127_本読み

<1211字>

冒頭の写真:
金柑を、今年はジャムにしてみました。ジャムにする、という発想が無かったんですが、おいしいです。柑橘ってそれぞれ特徴のある香りを持ってるのが、不思議。それでいてみんな柑橘ってわかる。
ん? のかな?
意外にそこわからない?わかる?どうだろう。
例えば、グレープフルーツと金柑。目隠して食べたら、それだ、と解ると思うが、どちらも柑橘とは知ってるからわかってしまうものの、果たして知らなかったら同じ仲間となるかならないか?どっちだろう、なんてややこしいことを思いました。


1月27日(土)は以下を読みました。


『巨匠とマルガリータ』 
ブルガーコフ 著

集英社 世界の文学15 ロシア Ⅲ

魔女と化したマルガリータは街路の空中をほうきにまたがって飛行しているうちに、なぜか《ドラマテリア・アパート》(この名前にも何か意味が込められていそう)のラトゥンスキイの部屋に行き当たり、そこで破壊の限りを尽くします。恐ろしい。
ラトゥンスキイは、マルガリータの愛人〈巨匠〉を貶めた批評家。
そして、この破壊はすざまじい怪異現象です。
なぜならマルガリータは誰にも見えない透明人間になってるので。

(音読した人:山崎)





『犬が星見た』 武田百合子 著

岩波文庫

レニングラード、続く。
ピヨートル大帝の作った数々の噴水がとても面白そうでした。初めて知りました。聖イサク教会は、怖いところでもう来なくていい、と書いていたけれど、どんなところなんだろうと思いました。

淡々とした描写の最後に
〈私でない女のわる口を聞いているのが、いい気持ちだった。〉
なーんていう、ストレートな表出があるのが、毎度おもしろくて、なんかスカッといい気持ち、です。

(音読した人:きよもとさん)






『芭蕉七部集』  中村俊定 校注

岩波文庫
『猿蓑』
☆                   
〈 まねき/\あふごの先のすゝきかな  凡兆 〉

〳〵。謎の入力ですね。縦書きならば、この入力で、「く」をのばした形になり、繰り返しを表す「
」になります。横書きでそのまま入れるとこうなっちゃいます。それで少し体裁がましなのが、/\、で、これを使うこともあるみたいです。
要するに、まねきまねき、ということなんですが。

それから「枴」。この岩波文庫では「刀」のところが「力」になっているのですが、その字を探し出せず(ちなみに誘拐の拐はつくりが同じ字ですね)。
読み方は「おうご」で背負う道具、すなわち天秤棒のことです。

天秤棒の先に挟んだススキの穂が歩調に合わせて揺れて、招いてるみたいに見えるので、足取りが軽くなる、っていう感じでしょうか。

ネット上の辞書には
おうご〔あふご〕【×朸】
《「おうこ」とも》物を担う棒。 てんびん棒。 和歌では多く「会ふ期 (ご) 」に掛けて用いる。

とあり、俳句でも一般的なことばなのでしょう、と想像しました。


(音読した人:山崎)

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