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松阪熊野線に乗る!

日本一の長距離路線バスは泣く子も黙る八木新宮線です。松阪熊野線は本州で2番目の長距離路線バスになります。この松阪熊野線ですが、本年10月から減便され、来年(2025年)の春には廃止されることがアナウンスされましたため惜別も兼ねて乗ってきました。

スケジュールを検討した結果、熊野市から松阪まで北上するルートにしました。北上するルートは3便/日あるのですが、終バス(?)は始発の三交南紀発は13時20分、松阪到着は17時頃となり全区間を明るいうちに乗ることができます。

三交南紀へ

松阪熊野線の始発は三交南紀です。が、熊野市駅から三交南紀まで行くバスはほとんどありません。地図でみると周囲には何もなさそうなのであまり早く着いても時間を持て余しそうなので、熊野新宮線で最寄りと思われる芝園バス停から歩くことにしました。芝園バス停から三交南紀までは1km強です。JR有井駅から歩くことも可能ですがこちらはもう少し距離があるようです。
松阪新宮線のバスまで少し時間があったので熊野市駅から徒歩10分程度の場所にあるスーパーで、お昼ごはんを調達して車内で食べることにしました。

「さんま寿司」。このあたりの特産だそうです。おいしかったです。
芝園バス停で下車。ここから1km
紀勢線の踏切では運良く列車と遭遇しました。
三交南紀が見えてきました
芝園バス停から三交南紀までの徒歩ルート(緑の▼が芝園バス停)
前半はそこそこ住宅地です。

松阪熊野線に乗る

三交南紀停留所は三重交通の車庫と社屋です。待ち合い室はないのですが、屋内に入ることはできます。トイレも屋内にあります。さすがにここから乗車するのは自分だけでした。タイミング的に待ち時間は10分程度でちょうど良かったと思います。

バスは定刻に出発しました。この路線に限り一般の路線バスとは異なる仕様でシートはハイバック、カップホルダーと電源も付いています。電源はちょっと助かりましたが、ハイバックのシートは前方が見えなくなってしまうので個人的には普通のシートでもよかったのかもと思いました。

三交南紀は車庫です。
三交南紀バス停。後ろは社屋。トイレや自販機もあります。
シートはハイバックですがシートピッチが意外と狭い。
シートバックが邪魔して前が良く見えないのが難点
USBの電源とカップホルダーもあります

松阪熊野線は一部外れる区間もありますが、基本的には国道42号を走ります。海の見える区間もありますが、どちらかというと峠越えを楽しむのが良いと思います。

海の見える箇所もあるにはありますが、あまり多くありません
途中の海山バスセンター15分休憩。松阪熊野線の上下便が離合します
トイレと自販機があります。
道の駅「おおだい」でも15分程度の休憩。こちらは道の駅なのでお土産も買えます
おおだい停車中のバス

VISONまでは、片手で数えることができる程度の人しか乗車していないローカルバスの雰囲気だったのですが、VISONからは通勤と思われる人もたくさん乗車してきて都市型路線バスの雰囲気になりました。立ち客も出るような状況です。

夕暮れ時の松阪に到着です。

松阪市内では渋滞に巻き込まれ約25分遅延して終着の松阪駅前に到着しました。料金は2700円なので長距離バスにしては安いと思います。また、乗務員は途中で交代することなく全線をお一人で運転していました。

乗車してみて思ったのですが、確かに廃止は止むを得ないと思います。特にVISONと熊野市の間は乗客がいません。専用の車両を用意し、乗務員は宿泊勤務して空気を運んでいるような状況です。

松阪熊野線の今後ですが10月からは平日のみ1往復の運行となり、来年4月に廃止となります。一応、まだ運行していますが廃止は決定していますので、乗りにいくなら今しかありません。

今後は三交南紀発は朝7時36分発、松阪駅前発14時15分の1往復が平日のみ運行となります。冬は松阪から乗車すると途中で日没になってしまい景色が楽しめなくなってしまうと思うので、前泊して熊野市側から乗車するのが良いのではないかと思います。また、マニアな人は前日に八木新宮線を乗ってから松阪熊野線に乗るというルートもできるのではないかと思います。

GPSのログ。緑のマーカが熊野市です。
熊野新宮線と松阪熊野線の両方が記録されています。
こうやってみると、尾鷲のあたりで国道からはずれているのがわかりますね。

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