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12月2日
朝6時45分。窓から差し込む光がまぶしくて目が覚めた。頭を窓のほうへかたむけるとすりガラスの二重サッシごしでも外が白いのがわかる。この冬はじめての雪が降っているようだ。向かいにある高校の寮の用務員さんが雪かきをしている音もかすかに聞こえている。
急いで起きる用がないと、布団から出る気になれない。ストーブまでは布団から半歩出る必要があるし、このまましばらくまどろんでいようと考えていたらまぶたが閉じていた。結局、起きたのは朝8時。厚手のセーターに着がえて朝食をとる。
去年の冬はあれだけ雪かきに苦労したのに、喉元すぎれば熱さ忘れるとはよく言ったもので、あの大変さも笑い話くらいに思っていた。しかし、頭の記憶よりも身体の記憶のほうが正確かもしれない。スコップを手に雪かきを始めたら去年の雪かきの苦労がよみがえり、からだは早くも明日の筋肉痛を憂いていた。