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【経営者っぽい話っぽい】『こころ』と『雨ニモマケズ』
キシモトファンのみなさん、こんにちは
キシモトの主成分は、夏目漱石の『こころ』と宮沢賢治の『雨ニモマケズ』が8割で、残りの2割は中性脂肪です。
中学生の時に出会った『こころ』では、『精神的に向上心のないものは馬鹿だ』という言葉が強烈に突き刺さり、いまだにその影響から抜けられないように思っています。
ただ、『こころ』をゴキゲンではない時に読むと、ダークサイドに落ち込んでしまう危険がありますので、くれぐれもご注意ください。
大きく上中下と分かれた3つの話のうち、『下 先生と遺書』の内容をザックリ説明すると、先生が好きだった女性をKも好きだということを知ったので、Kをへこますために先ほどの言葉を浴びせました。しかも2回も。
そして、出し抜いて結婚を申し出てOKされました。
Kは自殺してしまい、先生は晴れて女性と結婚しました。
結局先生も、後に自殺してしまいましたとさ。
まあまあ暗いでしょ?
興味を持たれた方は、一度純文学の美しい文章に触れてみてください。
『雨ニモマケズ』と出会ったのは小学生の時ですので、多感な時期に良質のものに触れる機会を与えられたことに感謝するとともに、その時期のお子さんをお持ちの方はそれを意識されてみてはいかがでしょうか?
さて、宮沢賢治の『雨ニモマケズ』にも強烈な一撃を食らいました。
まずは原文を。
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雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾(ヨク)ハナク
決シテ瞋(イカ)ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭(カゲ)ノ
小サナ萓(カヤ)ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒド(デ)リノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
雨が降ろうが風が吹きつけようが、とにかく元気いっぱいで逆境でもくじけずにがんばれ!みたいな単純な話ではありません。
雨ニモマケズを書いていた時期には、肺の病気を患って療養中でした。
私は、そんな時期に書いていたこの詩に、凛とした強さと美しさを感じざるを得ません。
いつもヘラヘラしていて、おろおろしてばかりの役に立たないデクノボー
たとえそんな評価を受けたとしても、そして自身も病気であるにも関わらず、ただひたすらみんなの幸せを願って行動する。
そこには美しさと強さしかないように思います。
あなたはこの生き方ができますか?
私は、この生き方をするのはたぶん無理だと思います。
たとえ無理だとしても、そしてそれが綺麗事だとしても、『サウイフモノニ ワタシハナリタイ』
ブログとnoteをご覧の方は、以下のリンクから宮沢賢治の足跡をたどった旅の模様をご覧ください。
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