悩んだなら、紺を
例えば、素敵な殿方と気の利いたお店へ食事に行く日。或いは、常々憧れている女性にアフタヌーンティーでもどう?と誘われた時。もしくは、支度を始める段階から良い夜になると判っているようなパーティー。
「リトルブラックドレスでは一寸無難すぎる?だけど、鮮やかな色味のワンピースもまた少し違う?」
一体何を着ればと良いのかと頭を抱え迷走しそうになった時のために、私は紺色のワンピースを何枚かストックしている。
私が紺色のワンピースを好む理由は、品性と色気のどちらかを諦めなくても良いところ。それから、ジュエリーの合わせ方次第で印象を一気に変えられるところ。ホワイトゴールドを合わせれば清楚な自分を演じられる気がするし、イエローゴールドを合わせることで微かな婀娜っぽさもちらつかせることが出来る。それに、どんなシチュエーションにも大抵馴染むから、出先で「この服じゃない方が良かったかな」と気弱にならなくて済むところも好い。
そういえば昔、端整で公私ともにセンスの良い、全方位無敵な男性と洋服の話をした時のこと。きっとクローゼットの中には世界中のお洒落な服が詰まっているのでしょうね、と言う私に対して、「そんなことないよ。僕はワードローブの殆どが紺色。紺色が日本人の肌を一番綺麗に見せてくれるから」と意外な答えが返って来たのがとても印象的でした。屈託も嫌味も無い彼の言葉から、とびきり洗練された彼のイメージの秘密を垣間見たような気持ちになったし、それまで以上に紺色の評価が上がったことは言うまでもありません。
そういう訳で、いつもより少し気合いが入る日や何を着ようかと悩んでしまったその時には紺色のワンピースを手に取ってみることをおすすめします。自分の体に合う、生地と仕立てが良いものを。
因みに遊び心をひと匙加えたい場合は、フォーガルの網ソックスを合わせることで、大人のコケティッシュが愉しめます。お試しあれ。
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