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【こんな映画でした】1024.[大地のうた]
2019年 6月15日 (土曜) [大地のうた](1955年 PATHER PANCHALI 125分 インド)
サタジット・レイ監督作品。何ともしんどい映画である。良い映画ではあると思う。カメラワークも良く、映像としてもとても良いと思う。俳優たちのアップの表情も良い。心理描写を、情景描写で描くところもとても良い。ほんとに何もかも良いと思う。しかし内容は、辛い。一度見終わったところで、二度目はこの先いつ観ることになるか。
邦題はいいとしても、原題の意味が分からない。ネットで調べてみると、ベンガル語で「道端のベンチ」。そしてこのDVDの質だが、雨がたくさん降り、暗いところは黒くつぶれてしまっている。クライテリオン版のが出ているようだが、そちらならキチンと修正されていることだろう。
目力ということで言えば、母親に娘・その弟の三人は凄い。目が様々なことを語っている。それに引き換え父親は、目力が弱いような気がする。もちろんそのような演出ではあろうが。
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1920年代のインドとのことだが、ともかくひたすら貧しい。まともに食事もできず、身にまとう衣類も着たきりのよう。弟だけは学校に行けているようだが、姉はおそらく女であるという理由で学校には行けないのだろう。
この映画のことを知るためには、その頃、つまりイギリスの植民地化にあったインド社会のことを知らねばならないだろう。とりあえず今回はここまでに。