見出し画像

1錠で消し飛ぶ不安

この頃、仕事がうまくいかず、ずっと胸焼けしているような感覚が肋骨の内側にへばりついていた。
どうもプロジェクトで関わっている、ある人とうまく意思疎通ができない。
「自分に技術力がないからだ」とあの手この手で自分なりに頑張ってみた。ただ、IT周りの技術力なんて、「帰ってきたら玄関で靴を揃えなさい」的にその日から気をつければ身についてヨシってものでもない。
相変わらず、ある人とはうまく意思疎通ができず、その人から言われたタスクも到底達成できず、失敗に終わった。

別にこれまでも、タスクをやりきれなかったことはいくらでもある。レビューでたくさん突っ込まれたこともある。でも、何も辛くなかった。

じゃあ、今回はなんでこんなにつらいんだ?
エアコンの効いた部屋でTeamsの会議に出ていただけなのに、スマホで計測した心拍数がどうして120を超えているんだ?

結論は簡単で、同じ発言でも、同じ指摘内容でも、言葉の端から愛情や思いやりは滲み出る。そして、残念なことに、僕は愛情を感じられないと傷つく。
我ながらめんどくさい特性だと思うが、これはもう過去に深く刻み込まれたもので、こうして自認しながらやりくりしているだけでも精一杯なので大目に見てほしい。

つまり、自分にとっての「心理的安全性」は「愛情」と「思いやり」なのだと思う。
「そんなもんどうやってわかるんだ」と思った方はそのままこの文章を閉じてほしい。

「親の目線と機嫌を伺う原体験」を持つ人からすれば、他人の言葉の節から感情を察するなんて容易いにもほどがある。

本当はもっと書こうと思ったが、
「これはあかんやつや」
と直感したのでそのまま精神科に行き、処方されたロラゼパムを服用した。1錠で消し飛んだ。心の風邪だ。そんなもんだ。

頂いたお金は美味しいカクテルに使います。美味しいカクテルを飲んで、また言葉を書きます。