
『奇跡の会社』誕生秘話(書籍「奇跡の会社」出版記念)
それは小林リーダーのひと言から始まりました。
「つくし更生会を見ずして『いい会社』を語るな」
『日本でいちばん大切にしたい会社』がたくさんある中で、
そこまで推すほどの会社ということです。
そう言われたら行くしかない!と福岡に飛びました。
そこで目にしたのは、真剣に働く人たちです。
「楽しそうに」というのとは少し違います。
自分がやらなくては会社が成り立たない!という気概がビシビシ伝わってきました。
そして、那波専務から会社の概要から様々な逸話やここまでの道程、
苦しかったこと、誇れることなどをレクチャーして頂きました。
社員さんたちは、働くことの意味から仕事の役割までも徹底して理解していました。
そこでハタと気づきました。
見学の時にお会いしてきたたくさんの社員さんたちは障がい者だったのだと。
障がい者にもできるように作業をわかりやすく工夫している会社や、
障がい者が一家を背負って懸命に働いている会社も見てきましたが、
「会社を支えている障がい者」というのは初めてでした。
私は「いい会社」になるためには全体最適が必要であり、
それには企業理念を軸にすることが最も有効だと考えています。
そこで思ったのは「企業理念へどうやって共感しているのだろうか」ということです。
つくし更生会が大切にしていることは、
設立趣旨である「障がい者が自ら雇用の場を創造・開拓し以って、障がい者の自立更生を図る」
それから使命である「障がいがあっても、物心両面の環境が整えば、一人前の仕事ができる。
障がい者と健常者は一体となれる。それを証明し伝えること」です。
これは会社として大切にしていることですが、これを社員さん一人ひとりにつなげているのです。
その鍵が「障がい者による、障がい者のための株式会社」であることと
そして「更生会」という位置づけです。
選ばれ続ける株式会社を存続させていくにはどうすればいいのか。
物心両面の環境はどのようにつくられているのか。
これが分かった時、この人を大切にする在り方は、全ての会社に適用できると確信しました。

日本中につくし更生会のような会社が増えるということは「いい会社」が増えるということです。
「いい会社」に働く人は幸せに働くことができる人たちです。
幸せに働くことができる人たちは、人生も幸せになっていくことでしょう。
一人ひとりの幸せが広がって、いい国になっていくことを願っています。
その一歩として、『奇跡の会社』から人を大切にする在り方を学んでください。
何のために、何をするのか、ということを考えるきっかけになりますように。