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テレビチャンピオンに出演
この絶望的な状況を何とかしたかった。
同級生の女からの過激な暴言が原因で、肌は悲惨な状況だった。
一度も会話をしたことのない相手から、一方的に暴言を浴びせられる。
これは、イジメ、いや、差別と表現するのが妥当だろう。
何とか女を黙らせたい、そう思った俺は、ある決意をした。
それは、当時ブームだった大食いのテレビに出演することだ。
そうすれば、あいつらからの評価は一転するんじゃないか? そう俺は考えた。
そして、俺は過激な大食いトレーニングを始めた。
すると、肌の状態は悪化して見るも無惨な状態になった。
けれど、努力した結果、大食いのテレビの出演が決まった。
でも、肌がこのような状態だから、出演してもすぐにリタイアする予定だった。
テレビに出たと言う実績が欲しいのだ。
しかし、テレビに出た結果、女からの暴言はさらに悪化した。
そして、暴言はどんどんと拡散して行き、知らない人に「気持ちが悪い」と言われるようになった。
肌がこんなに綺麗になったのにそんなことを言われる。
完全に噂話だけで判断されている。
これが本物の地獄ってやつだ。
2002年2月。大食いのテレビの収録に参加した。
場所は、都電荒川線の三ノ輪駅だった。
駅に向かう途中、コンビニで、ギャル系の女性店員に駅までの道を聞いたら、その店員は、驚愕の表情で俺を見ていた。
それもそのはず、グチャグチャの顔を女性用ファンデーションで覆って、舞子さんみたいになっていたからだ。
駅に着くと、スタッフの女の人が、カレーパンを整理していた。
しかし、俺を見るなり、そのスタッフの人は、こうつぶやいた。
「やだ、この人…」
競技のルールは、電車に乗りながら、次の駅に到着するまでにカレーパンを1つ食べ終える、と言うものだった。
競技が始まり、俺は狂ったようにカレーパンを食べた。
高校時代の女からの激しい差別を頭に思い浮かべながら、カレーパンを胃袋に押し込んだ。
そして、途中でアナウンサーの人が、「おっと早いぞ、福島タカシ」と言ったので、「福山ですよ」と、ろれつの回らない声で訂正した。
今思えば、空気が読めていなかった。
俺は、確かカレーパンを13個食べた(13駅)。
もっと食べることも出来たが、電車に酔ってしまったので止めておいた。
まあ、この肌で勝ち進んだら、マズイことになっていただろうから、妥当な判断と言える。
俺は、もともと大食いではない。
しかし、努力をすればこれだけの成果をあげられる。
もしも肌が綺麗だったら、優勝を目指していただろう。
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