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ADHDの証明

2006年1月。

リタリンを貰う為、コピー用紙に自分がADHDだと証明するポイントを書き出して、担当医に見せた。

①「保育園の頃から、猛獣のように吠えていた」

②「保育園の頃から、犬のように吠えていた」

③「保育園の時、喘息の治療の為、富士吉田市内の病院に通院していた。それで、診察を受ける度に回転する椅子に座ってクルクル回っていたら、ある時担当医に、この子、オカ○イよと言われた」

症状は保育園の頃からだと伝えたかった。
なので、精神病ではない(精神分裂病は、5歳未満の子供は発症しない)ことをアピールしたかった。

④「グチャグチャの顔を治す為、3ヶ月間、メカブ・納豆・青汁を中心とした食生活をした。その結果、うつ病を発症した」

偏った食生活。無謀な努力。
それらを伝えることでADHDだとアピールしたかった。

⑤「市販のストレートパーマを使って、本来20分放置する所を2時間放置した。それで、洗い流したら髪の毛がなくなっていた」

本当は、10円ハゲができただけ。
大げさな表現をすることで、ADHDだとアピールしたかった。

⑥「駐車場で立ちながら幕の内弁当を食べた」

ADHDの子は、恥ずかしいことを平気で出来る。
だから、それをアピールしたかった。

⑦「茶髪にしてアロハシャツを着た」

ADHDの子は、派手な格好をする傾向にある。
だから、それをアピールしたかった。

⑧「眉毛を整えていたら、過ってすべて剃ってしまった」

ADHDの子は我慢が出来ない。
だから、それをアピールしたかった。

⑨「職員玄関の分厚いガラスのドアを首から突っ込んで破壊した」

本当は、過って突っ込んだだけ。
けれど、詳しいことを書かないことで、危険な衝動性だとアピールしたかった。

⑩「中学2年の時、登校拒否を起こして、○○○養護学校という所に行くことになったが、採血をしたくない不安や恐怖から、3日(学校見学・登校前日・登校当日)で逃走した」

養護学校に行っていたことを伝えて、人格障害でないことをアピールしたかった。

⑪なんともいえないモヤモヤから、同級生を突然ぶっ○ばした。

ADHDは、別名のび太・ジャイアン症候群と呼ばれる。
だから、ジャイアンの暴力的な要素が出ていることをアピールする為に書いた。
しかし、実際は、仲の良い同級生(J君)をふざけてぶっ○ばしただけ。

⑫○○○駅の近くにあるセブンイレブンで新聞を買って、店の裏で読んでいたら、同じ高校の下級生の女子数人が、ぼくの止めた自転車の近くに群がり始めた。
僕はこわかった。
だから、近づくことができずにその人たちがいなくなるまで駅のまわりをグルグルまわって時間を潰していた。

「ぼく」という口調にすることで、養護が必要な子だとアピールした。
そして、でっち上げ女事件が耳に入っていることが予想されたので、真相を伝えた。

⑬中山競馬場に行く際、未成年だとバレないように、七三分けにしてヒゲを生やして行った。

ADHDの子は、異常ともいえる行動力がある。
また、恥ずかしいことをしている自覚が無い。
だから、それをアピールしたかった。

こんな感じのポイントを20点くらい書いた。
そして、字が徐々に汚くなるのもアピールポイント。

それから、紙には書かなかったが、一番重要なポイントを口答で伝えた。

「これらの異常行動を野口整体と呼ばれる整体操法で10日間抑えることが出来る」

だから、リタリンを飲めば整体と同じ効果が得られるのか実験してみたいので、リタリンを下さい、という話しだった。

なので、この紙だけを盗み見た場合、ヤバい奴だと勘違いしてしまうだろう。
そして、警察が大掛かりな捜査をしてしまうだろう。

ねえ、上野ポリスさん。

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