1月、ある日
外気は冬らしく、少し痛いような冷たさを感じさせる。
でもアンの両頬は意外に上気しているようでした。
それは別にデパートのお菓子売り場を
1時間近く歩き回ったからと言うのが理由ではなさそうです。
「どうしてチョコレートなのよ!」
多分、彼はお菓子がそれほど好きじゃない。
でも世間ではチョコレート。
取ってつけたような「それ用」のバレンタインギフトは
どうしてもイヤ!!
アンの頑なな性格と彼への想いが
複雑に交錯します。
この季節になるといつも悩んでしまいます。
面倒くさがりの彼は
手袋もマフラーも身に着けません。
「もう!
一体なにを贈れっていうのよ!」
あんまり大げさなプレゼントにはしたくないですしね。
流行りのお菓子屋さんのお店の前を
軽く一瞥して通り過ぎます。
本当は、こんな風に相手の事を
考えている時間『そのもの』が大切なの
なんて
どこか他人事のように考えながら
彼に渡す「何か」を探しているアンです。
「とりあえず今日は
チョコをあげる日
私が着ていく服でも買おうかな♪」
Happy Valentine’s Day!!
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