マインドフルネスの画家、ゴッホの愛に溢れたアムステルダムの美術館がよかった♡
アムステルダムにあるゴッホ美術館に行ってきた
旅行話の続きです。
アムステルダムに向かう飛行機の中で、マインドフルネスについて説くエックハルト・トールの本を読み返していたら、こんな文章を目にしました。
簡単に訳すと、
つまり、ゴッホが椅子を描くとき、ただの古い家具として見たわけではなく、椅子の個性、歴史、そして「存在」を見て、本質を捉え、それに生命感と存在感を吹き込んでいた、ということ。
この深いレベルの関与と洞察が、マインドフルネスの基盤であり、物事を表面を超えて、ありのままに経験することを意味しています。
ゴッホの芸術へのアプローチは、マインドフルネス(心の平静)を反映しているのです。
今この瞬間と、自分が描くことを選んだ対象との深い意識とつながりを持っていて、いたって普通のものを驚くべき芸術作品に変える力を持っていました。
だからこそ、ゴッホの作品を見るとこちらの感情を揺さぶられるような感動を覚えるのかもしれません。
あるいは、ゴッホの生涯について知っているからこそ、そこに苦悩や孤独を観て感情的になってしまうのかも。。。
彼の作品を鑑賞するときも、マインドフルネスになることが大切なのに、そこはなかなか難しかったりします。少なくとも私の場合。
ゴッホ美術館は絶対に見逃したくなかったので、すでに何か月も前からネットでチケット購入していました。
「アンネ・フランクが隠れていた家」(今はミュージアムになっています)の近くからトラムに乗って、数分間ほど揺られ、ゴッホ美術館へ。
目の前に並んでいた中年女性が、ヒマワリの柄の夏物のセーターを着ていたので、なんて素敵!と褒めると、一生懸命自分で手編みしたのだと教えてくれました。
この美術館には、彼の手紙なども多く展示されていて、本や映画ですでに知っていた彼の人生を、この美術館ではさらにクローズアップして肌で感じることができました。とっても良かったです!!!!
彼の人生を知らない人は、
マインドフルネスの芸術家でありながら、なぜ幸せになれなかったの??と思われるかもしれません。
マインドネスな状態は、幸せな在り方の近道ではなかったの?と。
でも、ゴッホという人間は、双極性障害、うつ病、さらには統合失調症など、重度の精神疾患に彩られていたり、トラウマ、貧困、親にも愛されず、世間からも認められず、その他諸々の理由から、一貫した幸福感やウェルビーイング(心身の健康)を経験することが極めて難しかったはずだし、
1日の間に実際に彼が何を考え、何を感じていたかは正確には誰にも分からないのです。
でも、彼の願いは叶ったのですよ!
たとえ死後であったとしても、世界中の人たちに、ひまわりの画家として知られている。彼の作品が愛されている。
その願いは叶ってるのです。
とはいえ、残念ながら生前は、
結婚を望んでもその願いが叶うことはなく、生涯孤独だった彼。
恋人たちを描くとき、互いに補完し合う二つの色を使いながら、
それが愛する者どうしの結婚というもの。という気持ちでいたというのだから、やはりその作品を眺めるときに、どこか苦しくなってしまうのです。
そして、この美術館の素晴らしいところは、
最後に飾られた絵画が「アーモンドの花」(1890年)だったところ。
音声ガイドによると、
これは、ゴッホが、テオに贈った最も有名な作品の一つであり、彼の短い生涯における最後の数か月に描かれた作品の一つということ。
テオは、ゴッホの人生の中で唯一ゴッホを無条件に愛して助け続けた弟。
「アーモンドの花」は、ゴッホが弟のテオとその妻ヨハンナに生まれたばかりの息子、フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホに贈るために描いたものです。ゴッホは自分の名前を甥に名付けてもらったことに非常に感動し、感謝の気持ちを込めてこの絵を描きました。
そのときゴッホは、フランス南部のサン=レミ=ド=プロヴァンスの精神病院に入院していた頃でした。彼の精神状態はかなり不安定だったものの、ここにあるのは愛と喜び。祝福と希望。
こんなに愛に溢れた明るい作品が珍しいだけに、この絵を前に涙ぐんでしまいました。
そして、このときに生まれた赤ちゃんが、のちに叔父の芸術的遺産を保存して、この美術館の創立者となったわけです。わーん、号泣。
ゴッホになると涙腺が緩む私。。。
そして数日後、夫の親類に会うためにアムステルダム郊外のレストランに行ったのですが、その室内の壁紙がこの絵画だったのです。
そんなところで再会できたなんて、感激。
オランダ人の、この絵画に対する愛情が、アムステルダムのあちこちで感じられた気がしました。
今回はアンネフランク・ミュージアムには行かなかったのですが、
お客様からお薦め映画を教えていただいたのでシェアさせてください。
(いつもありがとうございます!!!!)
今日もお読みくださり、どうもありがとうございました。
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