比較的まじめな観光の話
こんにちは。
木更津市観光協会コラム担当4人目のサボテンです。
「ゆるさ」がコンセプトの本コラムの中では比較的まじめ担当です。
まじめな話しかしませんのでご了承ください。まあ「比較的」ですが……
■「観光地域づくり法人」という概念
本日のまじめワード、「観光地域づくり法人」です。
5年ほど前から観光庁が掲げている施策のひとつです。
少し前まで「日本版DMO」(Destination Management/Marketing Organization)と呼んでいましたが、昨年あたりに改称しました。
まじめな解説は観光庁のホームページが詳しいです。
まじめな方はそちらをお読みください。
観光庁|日本版DMO(リンク)
木更津市観光協会はその「観光地域づくり法人」の候補法人として登録しています。
候補。ヒヨコです。
その「観光地域づくり法人ってなんなのか」という話を書こうとしたんですが、これらは新型コロナ問題以前に作られた考え方・枠組みの話なので、世情に合わせてアップデートする必要があるんですよね……
その辺に触れるのは次回以降にします。
今回の文はあくまで前提としてお読みください。
■意外となんでも「観光」らしい……
「観光地域づくり法人」というからには、その地域を観光地にしてしまう法人なんだろうな~と思いますよね。ちょっと違います。
「観光」という言葉には、寺社仏閣とか絶景とか、そういう「すごいもの」を巡っていくイメージが強いように思います。
実際、地元の方が「木更津は観光地じゃないからなぁ」「お客さん呼んでも見せるものがないんでは?」とおっしゃるのをよく聞きました。
「見ること」が目的だとそうなるかもしれませんね。
でも、観光(≒ツーリズム)の本質ってたぶん「非日常を楽しむこと」です。
アイドルやミュージシャンのライブで遠征するのも、映画や小説、漫画やアニメのファンが聖地巡礼するのも言うなれば「観光」。
木更津の日常でも、来る人にとっての非日常なら、まあまあ「観光」が成立しちゃうのです。きっと。
木更津でいうと、
海があって、港があって、船があること。
家の上空を飛行機がゴーゴー音を立てながら飛んでいること。
潮干狩り場の近くのコンビニで潮干狩り用具を売っていること……
どれもこれも、地元民サボテンには当たり前のことでした。
珍しいものだとも、特別なものだとも、ぜんぜん思っていませんでした。
しかし、なんか……これでいいらしいんです。ホントか?
ただ、埼玉から友人を呼んだ時に、東京湾を羨ましがられたのは確かです。
■「観光地域づくり法人」のしごと
もちろん、外からお客様をお呼びするからには、地域としてのある程度の身だしなみ……つまり、トイレやWi-Fiなどの環境整備や、案内板の多言語対応はしておかなければならないでしょう。その点、まだまだ木更津は整っているとはいえません。
そして、今の世の中には観光に限らず多種多様な娯楽があふれていますから、その中でわざわざ木更津に来てもらうことを選んでもらうためには何か「木更津だけ」の魅力的なポイントも必要です。
そういったことは個人個人で考え発信することも重要ですが、地域で協力して考え、土台を固めてから発信していくことで、より強固に・説得力を持ったものになります。
(木更津の魅力ポイントについて。
個人的には、「都心に近い非日常」というだけなら23区外の東京だって神奈川方面だって魅力的なので、「海を越えて行く」ことが都心から見た房総の魅力かな~と思ったりしてました。
アクアラインも爽快感があってイイですが、フェリーも旅情が感じられてイイですよね。木更津発着便は20年ほど前に廃止されましたが。)
そして、これが一番大事だと思いますが、そこに来る人にも住んでいる人にも近くのお店にも土地を管理している人にもそれぞれの事情があり、それぞれの気持ちがあります。
誰かの喜び・利益のために誰かだけが我慢し続けるような関係では、いつか破綻してしまうでしょう。
ここで、観光地域づくり法人がするべきことは、「来る人」には受け入れ地域の実情に合わせた適切な案内を行い、「住んでいる人」には人が来ることを理解してもらい、「近くのお店」には商機に繋げてもらい、「土地を管理している人」とは理念を分かち合うことかな……と。
来た人も、来てもらった人も、どちらも幸せになれる地域を育てていくための組織が「観光地域づくり法人」なんじゃないかと、そんな理解でおります。
そんな考え方のもと、ここ数年はお店に協力をお願いしてコラボしてみたりとか、イベントへの出店をお願いしたりとか、市民参加型の催しをしたりとか、ツアー実験をやって地元外の人たちから見た木更津のいいところを探したりとか、そのようなことをチマチマとやってきました。
しかし、先に触れたように、新型コロナ問題によって状況はずいぶん変わってきました。このところ木更津市は年間約2,000万人地点の入込客を数えていましたが、今後ウイルスが収束しても、おそらく以前のように立ち行くことはないでしょう。
なので、その分WEBでの活動に力を入れたり、今後どんな手を打っていくべきか業界の情報を集めて分析をしたりしているところです。
このnoteもその活動の一環です。
あとはTwitterやInstagramでデリバリーやテイクアウトを注文してはレポしつつ、ホームページにも掲載しています。外出を極力控えている地元の方々のランチやディナーの一助になったらいいな、と思います。
こんな時期にナンですが、多彩なお店が工夫をこらして活動している木更津はいいところだなと改めて実感しますね。いやー体重が増える一方です。
■「まじめ担当」のnoteの使い方
さて、まじめな話にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
まじめついでに恐縮ですが、観光地域づくり法人活動についてや市内外情勢の分析など、組織の状況報告もここに出していけたらと思っています。
ひとつひとつは小さなことなので、実を結ぶまでにはまだまだ時間がかかりそうですが、できることはできるようにがんばります。
以上です。サボテンでした。
(タイトル画像:東京湾側から見た君津製鉄所
昨年セントラルボートさんのボートに乗せていただいたときの写真です。
ゴウゴウと動く工場設備は大迫力でした……)
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