ムンク まとわりつく死と絵画セラピー
ゴッホに続いて今回はムンク。
『叫び』で有名なムンクだけど、今回は『思春期』と『マドンナ』をあげるよ。まずは概要を。いつものAIに質問。
Copilot
エドヴァルド・ムンク(1863-1944年)は、ノルウェーの画家であり、彼の作品は感情的で象徴的な要素を持っています。彼の生涯には精神的な苦しみが絶えず影響を与えていました。
以下はエドヴァルド・ムンクについての詳細です。
死がまとわりつく
ムンクは「病と狂気と死がわたしの揺りかごの上を漂い、生涯にわたってわたしにつきまとう黒い天使となった」と表現しています。
彼の母親と姉が結核で亡くなり、これらの出来事は彼の聴覚を異常に敏感にし、後の人生と絵画作品に影響を与えました。
絵を描くことがセラピー
ムンクは絵画を通じて自分の不安や恐怖を表現し、心を落ち着かせる手段として活用しました。
彼は「へステキュール(荒療治)」と呼んで、作品を何度も描き直すプロセスで傷やヒビをキャンバスに残しました。
心霊写真と不安
彼の作品「思春期」は、結核で亡くなった姉ソフィーエをモデルにしており、不安や恐れを表現しています。
彼は当時流行していた心霊写真からインスピレーションを受けてこの形を思いついたと言われています。
目の血管が破裂
ムンクは左目の視力を失い、右目を頼りに絵を描いていました。
1930年に右目の血管が破裂し、視力を失いましたが、後に回復し、絵を再び描けるようになりました。
評価は上がるが…ナチスに怯える晩年
ムンクは評判が高まり、ノルウェー政府から勲章を授与されました。
1940年にナチスがスウェーデンに侵攻すると、作品の没収を恐れてアトリエにこもりました。
ムンクは自分の精神状態と引き換えに、傑作を作り出しました。彼の作品は、死への恐怖や不安からインスピレーションを受けており、その独特のスタイルは今でも称賛されています。
Copilot
エドヴァルド・ムンクの名画「マドンナ」は、彼の内面の葛藤や不安を象徴しています。この作品は、美しい裸婦を描いたものであり、タイトルは「聖母マリア」を意味します。しかし、その背後には恐怖や不安に満ちたオーラが描かれています。女性の腕や下半身はオーラに溶け込んで消えており、健康的な美しさではなく、死と隣り合わせの美しさが表現されています。
ムンクは自身の人生で深い苦悩を経験し、病弱で死を極端に恐れていました。その不安が彼の作品にも反映され、「生命のフリーズ(装飾帯)」と銘打った作品群を通じて表現主義の誕生に貢献しました。
「マドンナ」は美しさと不安、そして死の複雑な感情を見事に描いた作品であり、その強烈な美しさは観る者を引き込みます。
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母親と姉が結核で亡くなったことで、ムンクの聴覚は異常に敏感となり、後の人生と絵画作品に影響を与えた……『叫び』は頬に手を添えているのではなく、耳を塞いでいるという話に通じるかもしれないね。
ムンクは幻覚や幻聴に悩まされていたって聞くけど、幻聴が聞こえないように耳に手を当てているってわけだね。
ムンクの手稿には「私は自然をつらぬく叫びのようなものを感じた」とあって、「叫んでいるのは人ではなく自然」とされてるらしいね。渦を巻くような線の筆致は、ムンクの不安定な精神を表しているね。
『思春期』はまっすぐこちらを見つめている視線が怖いくらいで、心霊写真をモチーフにしたってのもなんか分かる。背後に伸びる影も怖いよね。
亡くなった姉をモチーフにしてるってことは、姉に死に手招かれているように感じていたのかも。
『マドンナ』も聖母マリアとはかけ離れた不穏な印象。恐怖や不安のオーラが背後にあるって言われるけど、この絵の背後には似合っているよね。
ムンクは死を恐れてはいたけど、同時に死を唯一の救いとも思っていたって感じにも取れるよな。
自分が恐ろしいと思っていることをあえて絵画として表現することで、セラピーとする。ムンクにとっては恐ろしい絵画も内面の恐怖を吐き出すための手段だったのかなと思えるな。
創作をする人。例えば小説家とか画家とか彫刻家とか。エンタメじゃなくって自分の内面を引きずり出すように作品に落とし込む作家ってのは、ムンクみたいに治療の意味で創っている部分があると思うんだよね。
別にプロじゃなくっても同じこと。
こうやって思ったことを文章に落とし込むことも同じだと思う。文字よりも絵が得意なら絵で表現すればいいし、立体が好きなら彫刻でも陶芸でもいい。
商売にすることとは別で、それは『創っていなければ自分を保てない。創っていくことで自分を安定させる。創ることがこころの叫びである』ってやつなんじゃないかな。
アートはエンタメとは違うと思うんだよね。アートは大衆に向けて売れるように創るわけじゃない。エンタメは他人の手がたくさん入るし、発表される頃には元の作品が微塵も残ってなかったりする(おい)
魂の叫び。自己治療の手段。生にすがりながら、死に救いを求めていたムンク。わたしには彼の気持ちがちょっとだけ分かるな。そういう人、けっこういると思っているよ。