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サージェント サロン大炎上の真相とは

今回のアーティストは、画家のジョン・シンガー・サージェントです。以前にも彼の絵のなかでコレ好きだなと紹介したことがありました。「カーネーション・リリー・リリー・ローズ」です。
今回は山田五郎さんのチャンネルで扱われていた「マダムXの肖像」を中心にご紹介します。

んじゃ、サージェントについてAIに説明してもらいます。

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ジョン・シンガー・サージェント(John Singer Sargent)は、19世紀後半から20世紀前半にかけて活躍したアメリカの画家です。彼は主に肖像画家として知られていますが、風景画や水彩画も得意としました。

サージェントは1856年にイタリアのフィレンツェで生まれ、フランスで美術教育を受けました。彼の作品は、上流社交界の人々を描いた優雅な肖像画が特徴です。代表作には『マダムXの肖像』や『カーネーション、リリー、リリー、ローズ』などがあります。

彼の作品は、印象派のような筆さばきと古典的なグランド・マナーが融合した作風が特徴です。また、彼は多くの有名人や貴族の肖像画を描き、それぞれの人物に対して異なるアプローチを取りました。


「マダムXの肖像」はサロンで大炎上したそうですが、原因は何だったのでしょう。

マダムXの肖像

『マダムXの肖像』が1884年のサロンで大炎上した原因は、絵画の内容が当時の社会規範に反していたためです。

具体的には、モデルのヴィルジニー・ゴートロー夫人が着ていた黒いドレスの右肩のストラップが垂れ下がっていたことが、非常に挑発的で不道徳と見なされました。また、彼女の白い肌と大胆なポーズも批判の対象となりました。この絵は「官能的で品がない」とされ、批評家や一般の人々から激しい非難を浴びました。

このスキャンダルの結果、サージェントはフランスを離れ、イギリスとアメリカで活動することになりました。


当時、この絵画より官能的なものはたくさんあったと思います。サージェントとモデルがアメリカ人であったことによる差別が原因とは思えませんか。

確かに、19世紀のフランスでは他にも官能的な絵画が存在していました。しかし、『マダムXの肖像』が特に批判を浴びた理由の一つには、サージェントとモデルのヴィルジニー・ゴートロー夫人がアメリカ人であったことが影響している可能性もあります。

当時のフランスの芸術界は非常に保守的であり、外国人アーティストに対して厳しい目が向けられることがありました。特に、サロンという公式な場での展示は、フランスの伝統や価値観に合わない作品に対して厳しい批判が集まりやすかったのです。

また、サージェントの絵画は非常にリアルであり、モデルの個性や存在感を強調するスタイルが、当時のフランスの美的感覚とは異なっていたことも一因かもしれません。

このような背景から、サージェントとゴートロー夫人がアメリカ人であったことが、批判の一因となった可能性は否定できません。


この絵画が傑作で目立ちすぎたため、嫉妬されたという面は考えられますか。

確かに、その可能性も考えられます。『マダムXの肖像』は非常に目立つ作品であり、その技術的な完成度や大胆な表現が他の画家や批評家から嫉妬を引き起こした可能性もあります。

サージェントは若くして非常に高い技術を持ち、また彼の作品は非常にリアルでありながらも独自のスタイルを持っていました。このため、彼の成功や注目度が他の画家たちにとって脅威と感じられたかもしれません。

芸術の世界では、特に新しいスタイルや表現が登場すると、それに対する反発や嫉妬が生じることは珍しくありません。サージェントの『マダムXの肖像』も、そのような背景の中で批判を受けた可能性があります。


印象派のように新しいスタイルで批判され、のちに認められた画家や派を教えて下さい。

印象派のように、当初は批判されながらも後に認められた画家や芸術運動はいくつかあります。以下にいくつかの例を挙げます。

ポスト印象派

ポスト印象派は、印象派の後に続く画家たちのグループで、彼らは印象派の技法を発展させ、新しいスタイルを追求しました。代表的な画家には以下のような人物がいます。

ポール・セザンヌ:彼の作品は、後のキュビズムに大きな影響を与えました。
フィンセント・ファン・ゴッホ:彼の独特な色彩と筆使いは、後に非常に高く評価されました。
ポール・ゴーギャン:彼の作品は、原始的なテーマと鮮やかな色彩が特徴です。

キュビズム

キュビズムは、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって始められた芸術運動です。彼らの作品は、物体を幾何学的な形に分解し、異なる視点から同時に描くという革新的な手法を取り入れました。当初は理解されず批判されましたが、後に現代美術の重要な一部として認められました。

表現主義

表現主義は、20世紀初頭にドイツで発展した芸術運動で、感情や内面の表現を重視しました。代表的な画家にはエドヴァルド・ムンクやエゴン・シーレがいます。彼らの作品は、当初はその激しい表現や暗いテーマのために批判されましたが、後に高く評価されるようになりました。

フォーヴィスム

フォーヴィスムは、1900年代初頭にアンリ・マティスやアンドレ・ドランなどによって始められた運動で、鮮やかな色彩と大胆な筆使いが特徴です。彼らの作品は、当初は「野獣派」と呼ばれ、批判されましたが、後にその革新性が認められました。

これらの芸術運動や画家たちは、当初は理解されず批判されることが多かったものの、後にその革新性や独自性が評価され、芸術史において重要な位置を占めるようになりました。


私の好きなサージェント作品について、AIに質問してみました。

The Daughters of Edward Darley Boit

「エドワード・D・ボイトの娘たち」はベラスケスを意識していますか。

はい、ジョン・シンガー・サージェントの「エドワード・D・ボイトの娘たち」は、スペインの画家ディエゴ・ベラスケスの「ラス・メニーナス」の影響を受けています。サージェントはベラスケスの作品を研究しており、その影響が「エドワード・D・ボイトの娘たち」にも見られます。

特に、暗い部屋の中で少女たちが鑑賞者を見つめる様子や、控えめな色使いなどが「ラス・メニーナス」と共通しています。このような構成や雰囲気は、サージェントがベラスケスの技法を取り入れた結果です。


Carnation, Lily, Lily, Rose

「Carnation, Lily, Lily, Rose」はサージェントがイギリスに渡ってからの絵ですか。「マダムXの肖像」とは趣が異なる印象を受けるのですが。

はい、「カーネーション、リリー、リリー、ローズ」はジョン・シンガー・サージェントがイギリスに移住してから描かれた作品です。この作品は1885年から1886年にかけて制作され、イギリスのコッツウォルズ地方にあるブロードウェイの庭園を舞台にしています。サージェントはパリで「マダムXの肖像」を発表した後、そのスキャンダルから逃れるためにイギリスに移住しました。

「カーネーション、リリー、リリー、ローズ」は、夕暮れ時に紙のランタンを灯す2人の少女を描いたもので、柔らかい光と自然の美しさが特徴です。一方、「マダムXの肖像」は1883年から1884年にかけてパリで制作され、ヴィルジニー・アメリー・アヴェーニョ・ゴートロー夫人を描いたもので、官能的で大胆な表現が特徴です。このように、サージェントの作品は彼の移住先や時代背景によって異なる趣を持っています。


Garden Study of the Vickers Children

「Garden Study of the Vickers Children」についても教えて。

「Garden Study of the Vickers Children」は、ジョン・シンガー・サージェントが1884年に描いた作品です。この絵画は、サセックスにあるヴィッカーズ家の庭で、アルバートとエディス・ヴィッカーズの子供たちであるドロシーとビリーを描いています。

この作品は、サージェントがヴィッカーズ家に滞在している間に制作されたもので、彼の非公式な肖像画の一つです。絵画の中で、子供たちは不明瞭な庭の設定の中に描かれており、サージェントは絵の平面を傾け、地平線を排除することで平坦な空間を作り出しています。この構図は、エドゥアール・マネやラファエル前派の作品を思わせるものです。

また、白いユリの花が子供たちの周りに浮かんでいるように見える装飾的な効果も特徴的です。ユリの花は純粋さと無垢の象徴であり、ヴィクトリア朝の文脈に置かれています。


サージェントはアメリカに渡ってから大統領の肖像画や公共施設の壁画を描いたそうですが、どのようなものですか。

セオドア・ルーズベルトの肖像画(1903年)


ジョン・シンガー・サージェントはアメリカに渡ってから、いくつかの重要な作品を手がけました。特に有名なのは、以下のような作品です。

大統領の肖像画

セオドア・ルーズベルトの肖像画(1903年)この肖像画は、ルーズベルトの力強さとリーダーシップを表現しています。

公共施設の壁画

ボストン公共図書館の壁画「Triumph of Religion」(宗教の勝利)この壁画は、ボストン公共図書館のサージェント・ホールにあり、宗教の栄光を称えたテーマで描かれています。金や赤をふんだんに用いた豪華な作品です。
ボストン美術館の天井画。この天井画は、古代ギリシャ神話やローマ神話からインスピレーションを得たもので、装飾レリーフのデザインや空間全体の設計も担当しました。


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単なる好みの話だけど、私は写実的な絵画が好き。マグリットみたいな変わり種も好きだけど、彼の絵も写実がベースだと思ってる。

上手いですね。学生の頃からスバ抜けていたそうで。ベラスケスのような完璧なタッチで。真似ようとして簡単に真似られるものじゃないから、すごい才能だと思います。
で、上手すぎて「マダムXの肖像」がサロンで大炎上。の末にイギリスに移住することに。って、当時のフランスって随分とお堅い国だったのね。今とは違って(ぼそっ)

まあ、サロンでボコボコにされるってのは、他の画家でもよく見られたことだとは思う。だったら自分で個展するわい! っていうモネみたいな人もいたことを考えると、サージェントはそうとうタコ殴りにされたのかな(^^;

山田五郎さんは、あくまで持論と言いつつ、サージェントがアメリカ人であったことが原因だったのかもと話してたけど、AIも肯定的だし、的外れではないと思う。あと、上手すぎたことへの嫉妬説。これも推すなあ。

「マダムXの肖像」は最初、右の肩紐が肩から落ちてるように描かれてたそうだ。それが下品だって言われたらしいけど、そんな作品は他にもたくさんあった。いちゃもんだなあと感じたな。で、後で肩紐は描き直されてる。それでも叩かれ続けたのでフランスから出て行ったそうだけど。ま、絵が売れないんじゃ生活出来ないしなあ。

権威のあるところには変化を嫌う風潮があるのかな。そういうのは絵画の世界に限らず色んなところにあるね。なんだろう。驕り? 変化への恐れ? 自分たちの価値観を揺るがされることへの恐怖? 権威にしがみつきたい欲? 新しい才能への嫉妬?
ふっちゃけ絵画の評価基準ってなんだろね。それこそ、時代背景、社会事情でコロコロ変わってると思うのだけど。これも絵画に限らない話か。

てなわけで、「マダムXの肖像」と「カーネーション、リリー、リリー、ローズ」が同じ作者だと知らなかったわたしが、エラソーに語ってみましたよ(おい)やっぱカーネーションのほうが断然すきだわーーって、ただの感想でした(笑)


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如月ふあ
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