5月6日「推しフェミ本について語る会」レポート
zoomで開催した「推しフェミ本について語る会」。
全国各地から約10名の方が参加してくださいました。
(全国から参加できるというのがオンラインのいいところですね)
まず、ひとりひとり、チェックインとして、自己紹介と今気になっていることを話しました。
・コロナはもちろん。岡村隆史の発言が大きく取り上げられていることが気になり見守ってる。
・自粛生活で自律神経が乱れがち。体調が悪いけど病院にも行けず。そんな人も多いのでは。
・「ゼロ円めし」の活動をやっていたが今はできない。なので畑をしている。芽がちゃんと出てくるか気になってる。
・ボイトレとヨガをオンラインで受講している。ヨガは受講料の代わりに「もやい」に寄付している。
・海外から帰国し、自主隔離していた。隣家の騒音問題も気にしていて、家の大切さを実感する。仕事上、本を探さなくてはならないけど本屋や図書館が休みなのでうまくいかず。本と家と暮しの形を考えてる。
・コロナの情報が多すぎて追いつけなくなっている。
・本職はなくなって弁当屋で働いている。子供がいるために(感染できないということで)仕事が来れない人がいる。これもジェンダー問題でもあると感じる。
・フェミニズムと魔術の関係に興味あり。儀式の空間をVRに移行したい。ストレスケア、耳つぼ、ヨガ、CDBなどに興味がある。
・自分はADHDである。ADHDの人は、「片付け」「整理整頓」などが「女性らしさ」とされていることが気になる。ネットフリックスのクィアの番組に癒されてる。
・ずっとフェミニズムに興味があった。気になっているひとがフェミニズムを勉強してるので自分も勉強したい。
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次に、推しフェミ本の紹介をひとりずつ。挙げられた本は以下の通りです。
・「上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!」上野千鶴子/田房永子 http://www.daiwashobo.co.jp/book/b482126.html 田房さんの表現が秀逸。この社会には「A面・B面がある」と表現しているのがよかった。A面は、政治・経済など。B面は命、病気、育児、障害など。Aは融通がきく。Bは女性が抱える問題が多い。女性はAとBを行ったり来たりして引き裂かれる、という話が面白かった。
・「女たちのジハード」篠田節子
https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=4-08-747148-9 OLの人たちの生き様。OLとして働いていた頃の自分と重なった。人に頼ってしまう感じの女性をみんなで支える。田辺聖子の感想には、女性からするとイライラする女性が男性には評判が高いとなっていた。
・「女の戦後史」
もろさわようこ編「女と権力」平凡社
女性問題と部落差別を関係づけていて、学ぶところが多かった。
・「クソ女の美学」ミン・ソヨン 著
https://www.wani.co.jp/event.php?id=6636
女性同士で話したら盛り上がりそうな本。女性は妊娠の可能性を気にするところ、男性はセックスに喜ぶだけ、など違いが面白い。
・「ママだって人間」田房永子 http://mag.kawade.co.jp/mama/
お母さんの型にはまっていく時の違和感を丁寧にユーモラスに描いてくれてる。育児で否応なくB面に突入するところ、男の人はその必要がない、その闘争が面白い。
・「他人のセックスを見ながら考えた」田房 永子 https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480435767/
・「男しか行けない場所に女が行ってきました」田房永子 著者が女性として風俗に行ってみたことを独自の視線で描いてる。
・「男でもなく女でもなく」蔦森樹
・「水はみどろの宮」石牟礼道子
https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=01-8251
表紙の絵や差し画も良い。公害で人間の体に害を及ばしていく。社会問題を告発する本。自然の中に住んでる少女の冒険談。散歩や山歩きをする中で感じる楽しい気持ちが、小さい頃の自分にシンクロする。社会に対するフェミ的な憤りが、少女の視点で浮かび上がる。
・「ヌードのポリティクス」笠原美智子
女性写真家が女性目線で女性のヌードをどう撮ったか。
・「ジェンダー写真論」笠原美智子 http://satoyamasha.com/books/1836
・「聖魔女術―スパイラル・ダンス (魔女たちの世紀) 」スターホーク
https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336036612/
1950年代、女性たちの霊性からフェミニズムに発展して行った運動のバイブル的書。魔女は女性のための宗教。
・「少女領域」高原英理 高原英理さんはポスト澁澤龍彦といわれる人。都市の発達により、私たちも権利を持つべきである。
・「性暴力と修復的司法―対話の先にあるもの」
性暴力の加害者と被害者が対話することで、コミュニティにとっての紛争解決を目指す。今まで専門家に任せていた問題を自分たちで解決するという考え。
・「キャリバンと魔女 資本主義に抗する女性の身体」シルヴィア・フェデリーチ
以上です。
ひとりひとりが、自分の「推しフェミ本」を語るとき、その人の生きてきたストーリーが垣間見えました。
とても有意義な会になりました。
みなさん、ご参加ありがとうございました!
第2弾もやるかもしれません!