楽器練習日記 7:5度圏(サークル・オブ・フィフス)がすごい!

 私は楽器を練習するのにタブ譜ではなく楽譜を使っています。なぜかというとチャップマンスティック用のタブ譜がないからです。
 しかし懸念もあります。みなさんは楽譜の初めに大量の#や♭が付いているのを見たことはないでしょうか。あれは曲の調を表しているのですが、#がいくつ付いているから何調だとか、自分に覚えられるのだろうかという懸念です。
 今はまだCメジャーだけなので問題ないのですが、今後そうしたものに取り組んだときに対応できるのだろうか、なにか覚えやすいやり方はないだろうか、そう考えていました。

 ありました。
 それが5度圏(サークル・オブ・フィフス)と呼ばれるものです。

wikipedia『五度圏』より

 このあまりにも整然と並んだ音の配列に私は感動しました。
 前回も説明したように、CメジャースケールCDEFGABでCを1度とした場合、5度はG、Gの5度先はDとなります。これを全て並べるとFCGDAEBとなります。また4度で並べるとBEADGCFとなります。4度間隔と5度間隔はひとつの文字列をどちらから読むかの関係ともいえます。
 そしてこの文字列は6弦ベースも弾いている私にはとてもなじみ深いものです。なぜなら6弦から開放弦を鳴らすとBEADGCと並んでいるからです。

 では先程はFからBで止めましたが、音が一周するまで全部書き出してみましょう。するとこうなります。

 F、C、G、D、A、E、B、G♭、D♭、A♭、E♭、B♭

 FCGDAEBと♭だけで構成されていてとても分かりやすい配列になっています。これをCを頂点にして時計回りに配置したのが5度圏です。ちなみにCから始まるメジャースケールと同じ音で構成されるマイナースケールはAマイナースケールですが、それは図を90度左に傾けて0時の場所にAを置いただけで音の配置は変わりません。

 ここまででも出来過ぎなのですが、まだ先があります。
 時計の頂点のCから右に(5度方向に)ひとつ進むにしたがって、#がひとつずつ増えていくのですが、それがFCGDAEBの5度の順番なのです。
 そして左に(4度の方向に)進むにしたがって♭が増えていくのですが、それがBEADGCなのです。

 これを知ったとき、私は「ウ…ウソやろ! こ…こんなことが! こ…こんなことが許されていいのか!」と叫びそうになってしまいました。

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