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楽器練習日記10:練習曲メモ1

 前回の楽器練習日記から8か月が開いてしまったわけですが、ちまちまとですが練習は続けていました。ただ本当にちまちまとだったため、noteに書くようなことは特に何も起こらなかったのです。とはいえそれも味気ないので、練習曲のなかで気に入った個所や気づいたところを、私のなけなしの音楽理論の知識を使いつつ書いてみたいと思います。

 私はチャップマンスティックの練習に標準バイエルピアノ教則本(全音楽譜出版社)を使っているのですが、これは簡単な練習用小曲が集められていて、自分にはちょうどいいレベルです。今回は25ページの23です。

 第1小節ではCの上でECDEが、第2小節ではDの上でFDEFが、第3小節ではEの上でGCDEが動いています。これは第1小節、第2小節では低音部に対してどれも3度、1度、2度、3度ですが、第3小節では3度、6度、7度、1度となっています。度数だけで考えるとここだけごちゃついているようですが、実際に弾いてみるととてもスムーズです。

 ここはあくまで第1小節のようにCが1度で5度、1度、2度、3度となるところを低音部を3度のEに変更していると考えます。すると、低音部はCDEと1音ずつ移動し、高音部も各小節の頭がEFGと1音ずつ移動することになります。

 そして第4小節の高音部をDにし、低音部をGFEDとすることで、第5小節のCが1度のメロディに滑らかにつなげることができます。

 次に第9小節からです。(画像は第13小節以降は省略)

 第9小節と第10小節は第2小節と第3小節の繰り返しになりますが、Dから始まることでどこか不穏な雰囲気が漂います。

 さらに第11小節は使っている音は第9小節と同じDEFですが、低音部をG(ルートCに対して5度)することでさらに緊迫感が高まります。そして高音部ではFとDはGに対して7度と5度、つまりGのコードの構成音ですが、EとCはCに対して3度と1度、GはCに対して5度と、Cのコードの構成音になります。つまり第11小節のなかでもコードがGからCへと変化し、緊迫感も少し和らぎます。

 そして第12小節を経て第13小節で一気に空が晴れ渡ったようになるのです。

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