【004】「わかったつもり」からの脱出をしたい!~母のひとりごと~
■わかったつもり~読解力がつかない本当の理由~という本
たまたまX(旧Twitter)を見ていたら目についた本を、ご紹介したいと思います(*´ω`*)
最近、文章を読むことに苦手意識があるわたくしです…。
子どもが生まれるまでは小説も読んでいたし、本を読むのは好きだったはずなのに。年々、文章を読むのが苦手になっている気がするのです…泣
ただ、たま~に時間を作ってカフェや図書館に行ったとき、子どもがいない状態で読書するとわりとスッと入ってくるきがするので、家での読書環境が大変騒がしく劣悪という疑惑はあります。笑
とはいえ、やはり苦手になっている気がするし、すごく気になったのでポチ!と購入(*^^*)
■本のあらすじをうす~く
『わかったつもり~読解力がつかない本当の理由~』を読み進めていくと、実際に文章を読みながら、まさに「わかったつもり」を体験することができる、という本でした。
■もしもしお母さん
一番初めに出てくる文章は、小学生の教科書に出てくるお話です。
お母さん猫のたまが、みけ・しろ・とらという3匹の子猫を育てているのですが、子猫たち3匹はそれぞれの場所にもらわれていきます。
そして、それぞれの子猫から電話がかかってきて子猫たちと話をし、たまからも子猫たちへひとことふたこと話をするのです。
文章も短いし、人間がいないところでおもちゃの電話で話をするので猫版TOYSTORYかな?くらいの感じで読んでいました。
その後「子猫たちの性別は?性格は?どこにもらわれた?たまと子猫たちの話の内容は?」と読者に問いかけられます。
どこにもらわれたか・話の内容・1匹の性別はわかったのですが、それ以外はわからず…。
再度読み直してみると、こんなことが書いてあったのか、こんなヒントがあったのか。そして電話のあとに母猫たまが「ホッと」する意味が、問いかけられてから2度目を読むことによって、明らかに解像度が上がっていました。
そして。さらに問いかけられます。「季節はいつでしたか?」
いや~2回読んだけどわからん!笑
文中にはっきりは書いてないのです。編み物の描写があること・猫の妊娠期間から秋口か?という結論なのですが、文章からもちょっとだけもの悲しい雰囲気も出てるし、きっとその通りなのだと思います。
ただ、なんとなく読んでいるだけでは導き出せない考察が必要です。
登場してくるものの個体識別やキーワード(本文では「文脈」と呼ばれます)をもって文章にあたることで、なんとなく「わかった」状態で読むのとは違う「よりよくわかった」という状態で読める、という話が、いろいろな文章や実験をもとに説明されていきます。
「わかった」より「よりよくわかった」状態にするためのヒントが欲しい方はぜひ読んでほしいです(^^♪
■日々の生活の中でも
本文の中に
・文章を読むとき「わからない」よりも「わかったつもり」のほうが天敵になる。
・安定状態が停滞状態
というような話が何度もでてくるのです。
これは文章を読む、という行為を超えて、日常生活にも当てはまることだなぁと思いながら読んでいました。
「わからない」と調べるけど、「わかった」と思ってしまったら、わかってない状態であることすら気づきようがないです。
そして、前に進むこともなくなってしまうんですよね…。
■日々解像度をあげるためにちょっと疑ってみること
「わかったつもり」状態が作られやすいときの例として、
『いろいろ』ある、とまとめてしまう・なんとなく『無難』なものや『常識』に絡めとられてしまう、という内容が出てきます。
本当に「わかった」状態なのか?疑ってみること・「わかったつもり」な状態に陥りやすい状況を知っておくことが大切である、と文中で出てきます。
日常でもちょっと考えても解決しない話を「まぁいろいろあるよねぇ~」とまとめたり、芸能人のニュースを見たり身の回りでのトラブル話を聞いたときに「普通はさぁ~●●するよね」というような感じでまとめてしまうことって往々にしてあることだと思うのです。私もよくある!
でもそこで思考が止まると「わかったつもり」で終わってしまうのだなぁと、反省。
日々スマホからパソコンから、大量の情報が入ってくる時代なわけですが、特にネットニュースやXの情報に踊らされてるなとふと思うことがよくよくあります。
一度立ち止まってもう一歩先まで考える、複眼的に見る、ということができたら、文章から読み取れる意味も、生きていく上で見える物事の解像度も上がっていくのかなぁと感じた本でした!
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