授業開きのicebreaking
今年度の授業は始まって一週間以上が経過しました。
初回の授業では、授業の狙いや目標を伝えるのに加え、授業のルール・マナーを確認したり、生徒・教師間および生徒間のicebreaking活動を行うことが一般的でしょう。
今年度、いくつかのクラスの初回授業で行ったことを記録として書き残しておきます。共有させていただき、何かしらの参考となれば幸いです。なお、ここでご紹介するのは全て高校での授業です。中学の場合にはもう少しアレンジをしています。
座席配置
ホームルーム単位での授業でない場合、座席を指定してあげる必要があります。本校の座席は縦横どちらも奇数列なため、そのまま前から詰めて座らせたりするとペアワークやグループワークがたいへんやりづらくなってしまいます。ペアやグループが組みやすいように座席配置を工夫したものを貼りだして確認させ、ペア・グループの指定を行います。
Icebreaking活動(ペア)
私は授業中にペアやグループで相談したり活動させることが多いので、初回授業ではまずペアやグループのメンバーとのicebreakingを重視します。
まずはペアから。ペアを確認したうえでまずは Say hi to your partner. と指示します。お互いの名前さえも分かっていない状況であれば、簡単に名乗らせます。
適宜板書などをして、以下のような指示をします。
Find two things you have in common.
学年や集団の実情に応じて、1つだったり3つだったり、調整します。
デモとして、生徒を一人つかまえて、
T: How do you come to school?
S: By bike.
T: Oh, me, too! So we have this in common. We both come to school by bike!
のように演示します。
実際にペアで話させる前に全員を立たせ、指定した数の共通点が見つかった時点で座る、のようにすると進行が可視化でき、生徒も頑張って共通点を探すコミュニケーションを図ります。
全てのペアが座ることができたら(あるいは時間で区切って)、数名を指名して簡単に報告してもらいます。
Icebreaking活動(グループ)
ペアで共通点を見つけさせた後、同じことをグループでやります。ただ今度は少しレベルを上げて、
Find two things you have in common AND two differences.
と指示します。
これは結構盛り上がります。4人全員の答えが一致したときなど、自然と歓喜やハイタッチが生まれて、良い雰囲気ができます。
あらかたのグループが共通点と相違点を見つけられたら、各グループに報告させ、その中でfollow-up questionをしていきます。
例えばあるグループが We all like basketball! と共通点を報告したとします。そのグループに明らかにスポーツに無関心だと思われる生徒がいた場合、
Oh, really? You all like basketball. OK. Mr./Ms. XXX, who's your favorite basketball player?
などと意地悪な質問をして遊びます笑。
Ask a question!
授業中になるべくたくさんの質問をしてもらいたいので、授業中に質問をすることのハードルをなるべく下げておきます。
どんなに聞きにくいことでも質問できるようになるmagic phraseを授けます。
I know this is a stupid question, but …
このフレーズを頭につけると、どんな些細なことでも、説明済みの事柄でも、授業内容に関係あるかどうか自信のないことでも、なんでも質問してよいというルールにします。
実際に数名の生徒に質問させたり、少人数授業などで可能であれば、「今日の授業では一人一回以上はこのmagic phraseを使って質問すること!質問しなかった人は欠席扱い!」などと言って質問させます。
やってみると、全然stupidでない良い質問が出てきたり、本当に授業進行の流れを無視したstupid questionが出てきたりして、クラスがなごんだり、笑いが生まれたりして、授業の雰囲気づくりにも有効です。
以上、初回の授業開きで行ったことを共有させていただきました。年に一度の授業開き、いつも年度当初の慌ただしさの中で頭を悩ませていますが、私はここ数年これらのことを意識した内容に落ち着いています。