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【セレッソ大阪U-23】選手で振り返る1年 ~2018~

なんやかんやで3年目を迎えたセレッソ大阪U-23。
今年は過去最高の成績となっている一方で、トップへの選手供給という面では成果を残せなかったシーズンとなりました。
そんなこんなで今年もやります、選手で振り返る1年。出場データなどはFootballLABSoccer D.B.を参考にしています。
まだシーズンは終わってないけれども、ホームラストマッチに向けてシーズンレビュー。みんな、U-23ホームラストマッチにおいでよ。

【永石 拓海】(福岡大学出身)
大卒1年目、トップでは第3GKとなり、U-23での出場がメインとなったルーキーイヤー。シーズン序盤は茂木と代わる代わるの出場となったが、第19節の鳥取戦で4失点を喫した後は茂木の後塵を拝し、出場試合数では茂木よりも少なかった。
飛び出しの判断に迷いが見られたものの、安定したセーブを披露。DAZNのベストセーブにも複数回選出された。
来期はトップに絡めるか、はたまたU-23を主戦場とするか、他クラブへ武者修行に出るのか。悩ましいキャリア形成。

【茂木 秀】(桐光学園高校出身)
高卒2年目、アン・ジュンスが鹿児島へレンタルされたことにより、U-23の第1GKとして出場数を伸ばした。
シュートストップについては抜きん出たものを見せる一方、サイドからのクロスに対しては、目をつぶってえいや!みたいなギャンブル的な飛び出し方でパンチングが空振ることも。
アン・ジュンスが鹿児島へ武者修行に出ていることを考えると、うかうかしていられないポジション争い。

【森下 怜哉】(セレッソ大阪U-18出身)
高卒2年目、J3通算出場数は80試合を超え、スルガ銀行杯ではトップチームデビューも果たした。
高さでは強さを見せる一方で、パスやルーズボールへの対応などの細々としたミスがどうしても気になる。
同ポジションでは金沢にレンタル中の庄司や瀬古が頭角を現していることを考えるとポジション争いは激しい。

【瀬古 歩夢】(セレッソ大阪U-18在籍)
高校生3年生にしてシーズン途中でついにプロ契約を果たす。昨年からの怪我によりシーズン序盤は棒に振ったものの、復帰後は流石のプレーを披露。特にフィードについては非凡さが目立った。とにかくパススピードが圧倒的に早い。正直、U-23に置いとくには勿体ない。J3規格外。いち早いU-23卒業が待たれる。

【石尾 崚雅】(セレッソ大阪U-18在籍)
高校生3年生、瀬古が離脱したことによりU-23でのプレー機会を得ると、大人相手に怯むことなく立派にCBとしての仕事を果たす。結果、金沢加入内定を勝ち取った。U-23を最も上手く利用した彼こそ、今年のU-23MVP。

【舩木 翔】(セレッソ大阪U-18出身)
高卒2年目、ACLに2試合出場するも、丸橋の牙城は崩せずU-23が主戦場に。アシスト数はチームトップ。また、コーナーキック直接ゴールをシーズンに2回決めるなど、その左足の正確性は折り紙つき。
サイドバック人材難と呼ばれるJ2で武者修行の機会があれば、是非チャレンジしてほしいところ。

【魚里 直哉】(関西学院大学出身)
大卒ルーキーとしてサイドハーフとサイドバックを担うと、シーズン途中でガイナーレ鳥取へ完全移籍を果たした。U-23を効果的に利用してくれた選手の1人。

【沖野 将基】(セレッソ大阪U-18出身)
高卒4年目、サイドバックコンバート2年目となったが、斧澤とのコンビでシーズン序盤のチームの好調を牽引するも負傷により一時離脱。復帰後は大山とのポジション争いとなった。大外の高い位地で相手との1対1を仕掛けることができるところが最大の魅力。守備は良くも悪くも足の速さに任せてるところがある。高さがない分、SBとして生き残るには難しいんじゃないかなと思うけれども、5年目を迎える来年は果たしてどのクラブでどのポジションで試合に出場しているのか。

【大山 武蔵】(札幌大谷高校出身)
高卒2年目、今年一番化けた選手は誰かと聞かれれば彼を推す。エコノミークラス症候群でチームを長期離脱するも、復帰後の彼のプレーには目に見張るものが。当たり負けしない体幹の強さ、1対1での仕掛け、そしてサイドからのクロスの精度。皮が一つ向けた感。J2でもやってけそうな雰囲気があるのでチャンスがあれば武者修行にいってほしい。

【喜田 陽】(セレッソ大阪U-18出身)
高校3年生、シーズン途中でプロ契約締結。高校生ながら、既にJ3規格外。シンプリシオを彷彿させるようなボール奪取能力。相手とボールの間に腰を入れてボールを奪うのが抜群に巧い。いつまでもU-23にいてはいけない人材、いち早く次のステップに出てほしい。

【西本 雅崇】(セレッソ大阪U-18出身)
高卒4年目、ボランチも板についてきてトップチームでもスタメンに名を連ねるなどいよいよ次のステージに移れるかという矢先に負傷してしまった。
豊富な運動量とテクニカルな足捌きで試合終盤に結果を出せる魅力的な選手。
喜田が抜きん出た才能を示しているところで、西本がどこまでトップに絡むことができるか、来年は勝負の1年になりそう。

【チャウワット】(バンコクグラスFC(タイ)よりレンタル)
シーズン中盤までU-23になかなか絡めなかったものの、終盤からレギュラーを勝ち取る。細かなポジション取りとテンポの良いパス回し、そして逆サイドへの展開や楔のパスなど、U-23終盤の好調を支えた立役者。どうやらレンタルバックが濃厚ではあるけれど、手放すのは惜しいと思える選手となりました。

【斧澤 隼輝】(セレッソ大阪U-18出身)
高卒2年目、昨年ルヴァンカップで才能の片鱗を見せつけて、いよいよ今年はと思ったけれども、残念ながらU-23が主戦場に。
昨年と比べると、ゴールを狙うプレーが明らかに増えた。あとは数字を残すだけ。トップチームの厚い選手層にどこまで食い込めるのか。レンタルでの武者修行も含めて、きっと来年はプロキャリアのターニングポイント。

【山根 永遠】(サンフレッチェ広島ユース出身)
高卒2年目、今年はSHにほぼ固定。茂木のハイボール処理を茶化したり、指揮者のふりしてウルトラスのチャントを指揮したりと、チーム一番のムードメーカーにしてポジトラの申し子。カウンターの先方役として、相手の守備の1枚目を自力で剥がせるのはとても魅力的。ゴールとアシストを記録し、J3では一歩抜きん出た感が出てきた。そろそろ、次のステップに行きたい。

【山内 寛史】(早稲田大学出身)
大卒2年目、早生まれの関係で今年もU-23枠内の一員に。トップの過密日程に伴い、トップチームでの出場機会もあったが、シーズン途中で町田ゼルビアへレンタル移籍。トップの陣容を考えると、来期もレンタルはあるかも。

【米澤 令衣】(ヴィッセル神戸U-18出身)
高卒4年目、プロキャリア初のハットトリックを達成。裏抜け職人としてシーズン二桁ゴールも達成し数字は残したが、最高の裏抜けから決定期を幾度となく外す場面も多々あった。高卒5年目を迎える来年は、どのクラブでプレーしているのか気になるところ。

【中島 元彦】(セレッソ大阪U-18出身)
高卒1年目、ボランチが手薄なこともあり、ボランチにコンバートされての出場も多かった。シュートセンスはU-23で一番。ゴール下隅を捉えるシュートは圧巻の一言。彼のシュートは見なきゃ損。J3で見せつけたそのプレーならJ2クラブから声がかかってもおかしくないはず。

【山田 寛人】(セレッソ大阪U-18出身)
高卒1年目、尹晶煥監督に抜擢されACL出場を果たすも惜しくもゴールを奪えず。結果、U-23が主戦場に。負傷もあり、試合出場数も伸びず。身長はあるけれども、最前線でポストプレーよりも、1.5列目から前を向いての突破の方が得意そう。たぶん小松塁や杉本健勇と似たタイプ。ライバルの多いポジションなだけに、来年は数字を残したい。

【安藤 瑞季】(長崎総合科学大学附属高校身長)
高卒1年目、シーズン序盤はJ1出場も果たしたが、すぐにU-23送りに。体幹の強さを活かしたゴリゴリ突破で観客を沸かせることもあれば、途中出場で一発レッドを食らうこともあり、良くも悪くも大久保嘉人を彷彿とさせるようなプレーぶり。非凡なシュートを見せる場面もあったが、コンスタントには出場できず。来年は仕切り直しの1年にしてもらいたいところ。

【ウェリング ピアス】(メルボルン・ビクトリーFCより加入)
シーズン途中加入、恵まれた体格の持ち主ということもあり期待を集めたが、物足りなさの方が目立った。ロングボールに対しての落下地点がいつも1mぐらい前にずれてる印象でせっかくの高さが活きない。相手を背負って楔のパスを受けるのは上手いので、もう少しロングボールに強くなったら魅力溢れる選手になりそう。

【番外編・大熊裕司】
シーズン序盤はJ3を席巻する躍進を果たしたものの、選手の負傷離脱もありシーズン中盤は苦しい展開に。しかし、選手が戻ってきた終盤は息を吹き返し過去最高の成績に。トップチームがボール保持に色気を出して方向性が迷子になるなかで、U-23は大熊監督の下、トランジションに重きを置いたサッカーで結果を残した。
あとはトップにどれだけ選手を供給できるか。大熊監督の手腕の見せ所。

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