違いを体感したい

 今日は法事があり、終わった後で親族で会食した。

 約3時間喋りながら食べていて、懐かしい感覚を覚えた。飲み会に久しく参加していないので、忘れていた。あっちへこっちへ話題がそれ、延々と話している人もいれば食事に集中している人もいる。

 ゆるく1つのまとまりでありながら、意識が分散している。その雰囲気がとても心地良かった。

 空間を一緒にしながら、みんなが同じ方向を見ていないって、素敵だ。
 オンラインで並ぶ顔の圧迫感たるや……。オンラインは、コミュニケーションを取るためには便利だけど、関係性を築くには不向きだと感じている。
 身体や声の大小や距離感など、良し悪しは別にして人間同士必ずある差異がノイズとして均される。そして、選択権のない指向性によって、情報のやりとりや意思決定には集中できるが、関係性は阻害されてしまう。

 形も思考も働きも全く同じならば、わざわざ関係を持たなくていい。僕達は差異があるから、関わる必要性に迫られる。だから、違いを不便不要なものとして無くしていけばいくほど、同化して、関係性も薄まっていく。わざわざ確かめたり、擦り合わせなくていいからだ。

 やっぱり僕は人と会いたいと思う。
 それは、僕とあなたは違うことを体感したいのだ。

 つどいたい。その気持ちが日に日に強くなっている。

 

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ほんだ
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