頑張れとおべんと箱のブロッコリ
ブロッコリーは冬の季語です。花野菜と言う冬の季語もあって、その子季語にはカリフラワーや花キャベツなどがあります。ブロッコリーも花野菜の一つですが、花野菜とは独立した季語になっています。一番馴染みがある花野菜なんでしょうね。花キャベツは花甘藍・花椰菜と共にもともとはカリフラワーの別名ですが、最近では葉牡丹のことを花キャベツと言う人も多く、そのうち葉牡丹が花キャベツと同義語になるのかも知れません。
と、ここで世の中で言われていることが全てが正しいとは限らないと不安がよぎりました。果たしてキゴサイの「花野菜」は本当に正しいのか気になって「角川の歳時記」をチェックしてみました。すると案の定「カリフラワー」が季語で「花椰菜」が子季語でした。「花野菜」と言う季語は見つかりません。「花椰菜」が「はなやさい」と読まれて「花野菜」になって行ったのかも知れません。でも「俳句データベース」によるとこの言葉は「はなやさい」ではなく元々は「はなぞさい」と読むようで、いつの間にか伝言ゲームのように変わって行くのかも知れません。
頑張れとおべんと箱のブロッコリ
ブロッコリーはお弁当に青い物を入れる時には都合のいいもので葉物のようにクタッとしないし見栄えもいいです。お母さんが子供のお弁当にブロッコリーを入れたのでしょうか?それとも愛妻弁当の中にあったブロッコリーのことでしょうか? ブロッコリーが「頑張れ」と言っている擬人化のようですが、もちろん違いますよ。
ブロッコリーもキャベツももともとはあの不味いケールを改良して出来たものらしいです。花蕾を育てて食用にしたのがブロッコリー、葉を育てて丸くさせたのがキャベツだそうです。ではカリフラワーはどうなんでしょうか? 実はカリフラワーはブロッコリーの突然変異で出来たものでやはり似た者同士、親戚でした。ちなみにカリフラワーの語源はkale flowerと言うことなのでやはりケールの花でしょうか?(諸説あります。)最近花キャベツと混同されている葉牡丹も確かにキャベツ同様ケール由来ですが、こちらは主に観賞用に改良されているので流石に「花野菜」と思って葉牡丹を食べる人はいないでしょうね。