萩の花
萩の花はアップで描いても何の花か分かりません。そこで全体を描こうとしましたが、枝が細くてその奥が透けて見えます。ただ奥は薄暗いので、どうしたらいいか迷いました。背景を先に塗ると花や葉の色が綺麗に出ないので背景無しと決めましたが、出来上がると立体感のない二次元の世界になりました。
そこで枝葉の間を塗ることにしましたが、手前の方は光が通るので少し奥の方から暗さを描き始めました。でもこのまま描き進むと汚くなりそうです。と言う訳で途中でストップしました。あ〜写真で取ると赤より紫色の花になってしまいました。でももう赤に変える根気は残っていません。
俳句としては萩はいくらでも詠っていそうです。というか、そもそも秋の季語から萩の絵を描いたのを忘れていました。
はねものが時に背伸ばす萩の花
大抵の萩は枝を下向きにしてひそやかに咲いている感じがしますが、隣の家の萩は1〜2本の枝の背が他より伸びて塀から外を覗くように咲いていました。「はねもの」は人間なのか萩の花のそれなのか?
花札の萩スカばかり夜長かな
大学時代に何もやることがない秋の夜、下宿で友達を花札に興じていた時の句です。私にとって萩で一番思い出のある萩は生の萩ではなく花札の萩です。それもイノシシや短冊の付かないスカの札ばかりがよく出たと言う思い出です。
庭先の萩や主の懐しさよ
「懐しい」とは「気品がありどこか惹かれる」とか「好奇心がそそられる」という意味です。こんな素敵な庭を持つ家の主はどんな人なのかなと興味を持ったという句です。念の為ですが「懐かしい」ではありません。