南海 モルディブ
この水彩画は絵を始めたころのものでモルディブとは無関係ですが、バンコック駐在時代に行ったモルディブを紹介したくて海に関係する絵を選んでみました。そしてモルディブの海を思い出しながら句を詠んでみます。
下に添付した記事はバンコックの学校編ですが、モルディブへ遊びに行ったことが書いてあるので時間のある方は読んで見てください。
透き通る浅瀬の先の熱砂かな(季語:ねっさ:晩夏)
モルディブの海はめちゃくちゃ遠浅で膝くらいの水面がずっと続きます。途中に完全に砂浜となっているところもありますが、そこは裸足ではとても歩けないくらいの熱さで慌てて水のあるところまで走りました。遠浅の海は砂浜のあともまだまだ続きますが、どこまで行っても透明でした。
青い海いるかはるかを飛びにけり(季語:いるか:三冬)
遠浅の海の遥か彼方には真っ青な海が広がっていて、どこまでも海しか見えません。そして次の瞬間、何かが大きな弧を描きました。跳ねているのがイルカなのかはたまたカジキマグロなのか本当はわかりません。でも何かが飛び跳ねたのだけは確かでした。ちなみに「いるか」は夏ではなく冬の季語なんですね。
ちさき海老水中眼鏡を鉢代わり(季語:すいちゅうめがね:三夏)
これはシドニーで子供たちと海岸に行った時の思い出で、掬い取った小さな海老を水を入れた水中眼鏡に放り込み子供たちと眺めた様子です。二人の子供と水中眼鏡を覗いている姿がスナップ写真のように蘇りました。そして海の景色を考えていたら色々な場面が思い出されました。
ダイビング遠くの鮫に覚悟決め(季語:さめ:三冬)
豪州クインズランド州のグレート・バリア・リーフは島がサンゴ礁で出来ていて、怪我をしないようにズック靴のまま珊瑚の上を歩きます。そこからシュノーケルで潜ると珊瑚礁のヘリから海は一気に深くなって行きます。海は全く濁っていないのでかなり遠くまで見えます。すると、なんとなんと鮫がゆっくり泳いでいるのが見えるのです。やばい!さあ、どうしよう。
しばし身体が動かず頭の中だけがグルグル、珊瑚礁の上に逃げようか?でもだいぶ遠いし。え〜い!多分こちらに来ることはないだろうと腹を決めてダイビングを続けたそんな一瞬の記憶です。幸い鮫もそれ以上こちらには来ませんでした。