木原事件 全ては大塚署の偽装から始まる
今日は日曜日で爆笑問題がMCのサンデー・ジャポンがありました。政治問題に鋭く切り込んで来た太田さんなのできっと木原氏の違法デリヘルについて少しは話題にするかなと思いましたが、残念ながら一言もありませんでした。出演者も全く同じです。きっとプロデューサーから木原の木の字も言ってはいけないと注意されているのでしょうね。まるで「戦争」と一言を言うだけで逮捕されるロシアのようです。最早、日本のマスメディアは死んだと言わざるを得ないですね。一方、ネットの世界では木原事件についていろいろなユーチューバーがいろいろな角度から論評していてまだまだ飽きることはありません。
最近見つけた「あつまれニュースの森」のユーチューバー金子氏の本件に関する分析はとても素晴らしいと思います。2006年の事件についてはX子の父親、当時公安警察のZ氏が犯人でそれを公安または大塚署が隠蔽したという説を取っています。私もそうだと思います。「あつまれニュースの森」には視聴者からの情報提供も豊富でZ氏の現在の様子やその奥さんJ子さんの2017年当時の職業まで出ています。奥さんは当初言われていたエステ経営者ではなく「飲む美容液」と呼ばれる腸内細菌を使った製品をチェーン販売していて自らラジオにも出演していました。そこから奥さんの喋りの上手さや積極的な性格が想像出来ます。ここで一つピンと来たことがありました。
今まで誰も説明していなかった犯行当時の子供の居場所です。X子は種雄さんとY氏が揉めている間に寝室で子供と寝ていたと言っています。でもこれが嘘なのは明白です。何しろY氏が家に到着した時に種雄さんは死んでいたからです。では推測したように父親がX子の前で種雄さんを殺したとしたらその時、子どもたちは本当に寝室で寝ていたのでしょうか?ここで私がピント来たのは母親のことです。父親が7時半に家に来たとX子は供述していますが、本当はその時母親も一緒に来たのではないでしょうか?X子が種雄さんに無理やり連れて来られたと実家に電話した時、積極的な性格のJ子さんがじっと待っていたとは思えません。Z氏と共に駆けつけたJ子さんは、喧嘩ごしの種雄さん達を見てこれはまずいと思い、孫二人を連れて実家に戻ったのではないでしょうか。犯行当夜、小さい子供二人が大人しく寝ていたとはどうしても信じられないからです。X子は事件が発覚したその夜にY氏と居酒屋にいてカメラに向かって笑顔でピースをしていたそうです。母親に預けた子供たちのことなど忘れてしまったのでしょうか?事件の本筋とは関係ありませんが、リアリティと言う点ではパズルを埋める一つのパーツになると思います。
金子さんは沖田臥竜氏の「迷宮」にも言及していて文春と違い第一発見者が妻のX子となっているので警察の隠蔽を疑っています。私も前に書きましたが、この相違点こそが重要だと思います。2019年に沖田氏が取材した時、大塚署に残されていた資料は自殺と認定した報告書のはずです。つまりこの資料が再捜査で分かった事実と明確に違っていればそのことこそが大塚署の隠蔽の証拠です。「迷宮」では事件について「朝、X子が目を覚まし1階に降りるとリビングで種雄さんが死んでいた。そこで慌てて警察を呼んだ。頸動脈を包丁で切ったようだ。」と書いてあります。でもこの記述は何もかも嘘ばかりで「自殺と矛盾しない」ように書いてあります。朝起きて(本当は夜中の3時に種雄さんの父親が死体発見)1階のリビングに降りると(本当は音がよく聞こえる2階がリビング)種雄さんが頸動脈を切って(本当は喉から肺にわたって一突き)死んでいた。(これは本当)多分大塚署に残された捜査日誌にはそう書いてあったのでしょう。そうすると大塚署が事件を隠蔽し自殺として処理していたことは2018年の再捜査の早い段階から捜査員全員が知っていたことになります。当時の捜査一課長は警察内部の不祥事を知っていても決してその捜査を緩めることなく遂行していたことになります。「事件性はない、自殺で矛盾はない」と言い放った国府田捜査一課長は今何を思っているのでしょうか?
ところで警察がY氏からX子のニセ犯行話を聞いたのは宮崎刑務所に通って20数回目だと言うことでした。ということはY氏のこの証言が捜査のモチベーションだったとは思えません。それまでに20回以上尋問を続けているのですから、Y氏が容疑者の一人であったはずです。でもNシステムの解析結果、Y氏の到着時刻が分かった時点で推定死亡時刻との違いも同時に把握しています。それでも執拗にY氏を追求しているのは残る容疑者であるX子やZ氏に対し任意聴取や家宅捜査をする為にはそれなりの理由が必要だったからでしょう。そして例のY氏の証言を得てついに家宅捜査や任意聴取が行われると今度は木原氏が動きを始めます。警察幹部も一旦は警察関係者への追求を認めていたものの政権からの圧力に押される形で再捜査の中止に向かって行ったのではないでしょうか?今回、警察庁長官が「事件性はない」と言ったのは最早政権の圧力ではなく再捜査中止で共犯となった警察官僚自らが掘った墓穴と言ってもいいかも知れません。