飛行機
私は人生の中で何時間飛行機の中で過ごしたのだろう?飛行機に乗っていた期間は33年くらいです。年に20回は飛行機で往復しました。1往復2000キロ4時間と仮定して2640時間つまり私は今までに110日間飛行機の中にいた計算になります。ずいぶん飛行機に乗った気がしていましたが、4ヶ月弱、入院した程度なんですね。これからの人生でそのくらいの入院なら普通にありそうな気もします。
水彩画は呉のミュージアムの戦闘機、多分ゼロ戦ですが、俳句は戦闘機とはいかないので小型飛行機にします。
谷底へふわり飛び立つ雪上機(季語無し)
ニュージーランドに旅行した時に雪山のマウントクックに雪上飛行機で登ったことがあります。登ったと言っても山の中腹に着陸しただけですが、大カールを下から滑るように着地し止まりそうになった瞬間、スキーの要領で90度回転し、谷に平行した状態で止まります。飛び立つ時は機首を下に向ければ自然に直滑降で滑り出しそのうち「ふわり」気がついたら飛んでいました。雪上機で十分季節感があるので季語なしです。(雪上車は季語ですが)
セスナ機や雪山斜め身も斜め(ゆき:晩冬)
アラスカのマッキンリー山の山頂をセスナ機で遊覧した時は6000メートルを越える高さにいながら山頂が目と鼻の先と言う不思議な感覚でした。山頂付近では機体を傾けて大きく旋回しました。エンジン音がうるさくてパイロットの声も聞きづらいですが、迫力は満点でした。
着水の飛行機の窓波の花(なみのはな:晩冬)
着水の機の窓叩く波や夏(なつ:三夏)
オーストラリアのグレートバリアリーフに行った時に珊瑚礁の近くまで水上飛行機で行ったことがあります。着水する時の衝撃、窓の外は一瞬海に潜ったかのようで、その後波がバシバシとぶつかって来ました。適当な季語が見つからず、ちょっと違う感じもしますが奥能登の岸壁に飛び散る「波の花」に見立てました。
とここで波の花ではふわふわだと突っ込みが入り二句目です。飛行機の代わりに機のアイデアを頂き表現に幅が出来ました。
機上から見えし紅葉の果てしなく(もみじ:晩秋)
機上より見ゆる紅葉や無辺際(同)
カナダ・ローレンシャン高原の紅葉をセスナ機で上空から眺めた時のことです。日本でも東北地方では結構美しい紅葉の海原が見られますが、ローレンシャン高原の広大な風景は日本では絶対に見られないですね。俳句は凡句ですが、カナダの紅葉は色も綺麗で一見の価値ありです。きっと国旗にも紅葉が採用されている意味が分かります。私の旅行記は以下をクリックしてください。綺麗な紅葉が見られますよ。