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出来ることから一歩ずつ

東海村の中でも歴史があり、神社仏閣が立ち並ぶ村松地区。ひときわ目立つお洒落なコンテナ「Hug.Hug.Sandwich(ハグハグサンドイッチ)」は村松山虚空蔵堂のすぐ近くにあります。「なぜこの場所に?」の答えが知りたくてお話を伺ってきました。

2021年創業。茨城県東海村のサンドイッチ専門店。
お参りに行く道すがら、お洒落な白いコンテナが目に飛び込んできます。しかし駐車場の敷地内にある場所なので初見の人には入りにくい。そこで今日は皆様を代表して取材してきました!なぜこの場所なのか、店主はどういう方なのか、どういう思いをもってお店をやっているのか。聞いてきました!

まず店主、由紀(ゆき)さんについて。
ひたちなか市出身。茨城のパン屋に就職。その後カメラマンを経て、現在のサンドイッチ専門店のオーナーに。

ショーケースに並んだサンドイッチ。ケーキみたいに綺麗な断面

ひとつの決意が形に

由紀さんは、水戸のパン屋さんで働きつつ、自分のお店を持っています。「自分の力で何かを成し遂げたい」という思いが強く、自分の好きなことを仕事にしたいとカメラの勉強をしましたが、挫折。
その後、茨城県ひたちなか市の実家に戻りましたが、その想いは変わらず、模索する中で偶然見つけたひたちなか市主催の創業スクールに通うことにしました。

最初は軽い気持ちで始めたそうですが、そのスクールの最後のステップであった事業発表をすることで実際にやってみようという気持ちになりました。
ただ最初からうまくはいきません。由紀さんは、出来る事からやろうと思い居酒屋の友達夫婦のお店の営業していない時間帯にサンドイッチを売りはじめ、その後スモールスタートとして祖母の家にお店を開くことにしました。

人生を変えたラジオ相談

サンドイッチを作っている中山さん。創業当初の話など気さくにお話しして下さりました。

最終的にお店を開くと決めたきっかけはラジオだったといいます。
実際に自分のお店を開店するには数百万円のお金を出さなくてはお店を建てられなかったそうです。もともと慎重な性格だった由紀さん。周りの人や自分のお店を実際に持っている人など色々な人に相談した結果、必要なのは勇気だと気づきました。
誰かに背中を押してほしかった由紀さんは、ダメ元でいつも聞いているラジオ番組にメールを送りました。そこでまさかのラジオパーソナリティーに読んでもらえ、予想以上にリスナーの方から励ましの声がありました。

「由紀さんが東海村にお店作ったらここで宣伝しましょ」「喫茶店を開いている者ですが、山あり谷ありですがとても楽しいです。応援しています」「お店出来たら行きます」とコメントをもらいました。そこで背中を押され、お店を開業しました。リスナーさんも本当に来てくれたそうです。

お店をはじめてみて

形にしていくと色々な思いが湧いてくるのだそう。
「ひとりでやっていくのってこんなに大変だと思わなかった。最初はひとりで成し遂げたいという想いで開業したけど、いろんな人に支えられて今があるんです」
と話してくださいました。

チラシを置いてくれる近所のお店の人。仕事終わりに「まだサンドウィッチある?よかった、あった」と仕事の後の楽しみに買いに来てくれるお客さん。サンドイッチを売ってみるか迷っていた時、「居酒屋である私達のお店で商品を置いてみない?」と背中を押してくれた友達夫婦。

また、新メニュー開発も大変なのだと聞きました。スーパーに時間があるときに通い、旬の食材探したり、今も働いているパン屋の商品を参考にしたりするそうです。どちらかというとSNSで映えるお洒落な食材より慣れ親しんだ食材で他とはかぶらないものを考え、友達や家族に試食して貰いながら試行錯誤するそうです。

魔法の言葉「hug(はぐ)」

旬の食材を使って調理している様子


お店の由来になっているhug(はぐ)。ハグした時のほっとする気持ちを大切にしたいとの想いから、お客さんにもほっとしたひと時を過ごしてほしいと、絶対にお店の名前に入れたかったといいます。お店のロゴにもその想いが込められています。

取材した私も、hugで感じる温かい気持ちをお客さんに届けたいという気持ちが伝わってきました。また、由紀さんは写真が好きで専門学校に行っていました。その為「お店がお休みの日とかに誰かの写真の展示会とかしたいし、この宿場町がもっと若者とか人が集まる場所になってほしいから、おばあちゃん家来るような気軽な気持ちでお店に来てほしい(笑)」と語っていただきました。

お店にも想いが詰まったhugのことばが散らばっています!

取材先データ
Hug.Hug.Sandwich
営業時間:8:00~(売り切れ次第終了)
定休日:火・水・木・金
駐車場:あり
URL:https://www.instagram.com/hug.hug._sandwich/



▼取材・執筆担当者

遠藤加南子/インタビュー・執筆
茨城県ひたちなか市出身、中学校から東海村に在住。今年で約11年経過。
現在は茨城で接客業に就職中。
やりたいことの1つが世界一周しながら発信すること。その為英語・発信力を勉強中。発信力を強化させたい思いと長く住んでいる東海村のことを知りたいという思いから「T-project/スマホクリエータズLab.」に参加。

やすだゆいな/ インタビュー
茨城県東海村出身、宇都宮在住。
建築を学ぶ大学生。大学生活が忙しく地元との距離が疎遠に…
でも、いつかは生まれ育った東海村で建築の仕事をしながら農業をしたい!
いまの東海村が知りたい!魅力を伝えたい!いろんな人と繋がりたい!…と
「T-project /スマホクリエイターズLab.」に参加中。


冨永寧 / 写真
東海村出身の祖父や久慈浜出身の祖母から地域の事を聞いて育つ、10年ほど東海を離れていた時に「茨城」や「東海」の良さをより実感する。18年前に東海に戻り美容室を開業、それと共に商工会や東海まつり実行委員会など地域の活動にも参加。2010年解体前の旧白方小学校の見学会「一斉登校日」の実行委員長を機により積極的に地域の活動に関わりや繋がりを持つようになる。培ってきた経験などを新しい繋がりで活かせればとスマホクリエイターズLab.に参加する。

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