(株)鈴木ハーブ研究所で販売促進業務に携わりながら,ハーブガーデンの世話をしている家田与志子(いえだ・よしこ)さんをキリトル
プロフィール
1977年 滋賀県生まれ、島根県育ち
大学を卒業後、都内緑化関連の会社に勤務、結婚
2010年 東海村に居住
2019年 (株)鈴木ハーブ研究所に入社し現在に至る
ガーデニングを始めたきっかけは
(株)鈴木ハーブ研究所に入社後、会社敷地内にハーブガーデンがあることを知りました。元々植物に興味があったこともあり社長にお願いしたところ、心よく受け入れていただき、週1回ガーデンの管理業務にも携わることができました。同時に、ガーデンに関する情報発信(SNS、ブログ等 )(※注1)も担うことに。
(※注1)Instagram @sherb_garden リンク先
instagram.com/sherb_garden/
ブログ「ハーブガーデン作業日記」
URL:https://feelherb.s-herb.com/herb/gardenblog/
ガーデニングの具体的内容は
ベテランのガーデニングスタッフから直接実作業をしながら教わりました。
現在は主に草取り・軽微な剪定・植え替え・種まき・苗作り等をしております。
ガーデニングに関する知識は専門誌を読んだり、ハーブ栽培の講座を受講したりして学んでいるほか、社長から現場で直接教わることも度々あります。
また、会社の了解を得て「協生農法®︎」(※注2) の考えを取り入れた小規模菜園をガーデン内に作りました。「ワイワイハーブサークル」と名付けて、試験的に展開しています。
「ワイワイハーブサークル」では不耕起、無農薬、無施肥でハーブや野菜を混植、密植して育てています。
(※注2)「協生農法実践マニュアル」舩橋真俊編著、大塚隆監修によると,協生農法とは、無耕起、無施肥、無農薬、種と苗以外一切持ち込 まないという制約条件の中で、植物の特性を活かして生態系を構 築・制御し、生態学的最適化状態(生態最適)の有用植物を生産 する露地作物栽培法のことです。
当ハーブガーデンでは、「生活に利用できる庭」をコンセプトに敷地内に500種以上のハーブを育てています。
個々のハーブを「きれいに」育てることよりも、土の中の微生物を含めたたくさんの生き物が多様性を育んでいる場を大切にしています。
そのため農薬や化学肥料を使わず、剪定した枝葉や刈った草、枯れた植物も堆肥(コンポスト)としてハーブガーデン内で循環させています。
『救民妙薬』の学びと実践について
水戸藩2代藩主、徳川光圀公の命で1693年に出版された日本最古の家庭療養本『救民妙薬』(※注3)に出てくるハーブについて学習するため、「水戸藩にまつわる薬草園の会」に参加しています。水戸千波公園の一角にある薬草園に集まり、水戸市植物公園の西川園長のご指導のもと、『救民妙薬』に出てくる薬草を栽培し、その利用方法について学んでおります。
植物園の職員の方や造園・園芸関係の方が多く参加されており、作業しながらの会話の中にも学びがあります。
(※注3) 鈴木ハーブ研究所のwebマガジン「Feel Herb」内に水戸弘道館事務所 瀬戸祐介さんを鈴木ハーブ研究所鈴木さちよ社長、スタッフ家田さんと雨谷さんで取材した記事が掲載されているので参考下さい。
URL: https://feelherb.s-herb.com/tokugawakeyakuso_03/
当社では今年創立20周年を迎えました。それを記念するプロジェクトの一環で、このハーブガーデンのコンセプトにも取り入れられた『救民妙薬』を多くの方々に知っていただけるように、昨年から今年にかけて、実際に上記に登場する薬草を中心に植栽したエリアを充実させ、来園された方々に見ていただきました。
さらに、記念冊子として『鈴木ハーブ版救民妙薬』を作成しました。この冊子では光圀公の考え方に倣い、現代の暮らしに役立つ身近なハーブを使ったレシピを紹介しています。暮らしの楽しみや健康に役立てていただけるよう、当社を訪れてくださる方にお渡ししています。
会社の販促業務とハーブガーデン業務との切り分けは
基本的な勤務形態は、週1日はガーデン業務として出勤、それ以外の日は所属の販促事業部で働いております。後者の時もガーデンのブログを書いたり、web上でハーブやガーデンの情報を発信したりする時もありますが、基本的には化粧品販売に関わることをしております。
仕事の内容は色々あり、その時によって変わりますが最近では環境に配慮した詰め替え用製品の導入を提案し、その開発に携わりました。
将来は
特に自分の将来像は描いてなくて、限られた時間の中で今の自分に出来る事は何かを考えながら取り組んでいる状況です。
当社は「人」と「人をとりまく環境」とを隔てる「肌」の健康を通じてお客さまの幸せを追求しています。また、同時に、人と人のつながり、人と地域のつながり、人と自然のつながりを大切にしようという考え方が根本にあります。
このハーブガーデンは販売している化粧品に配合されているハーブの見本園でもありますが、そういう会社としての考え方が表されている空間でもあると思っています。
化粧品を購入してくださるお客さまはもちろん、地域のみなさまや、お庭や植物に興味のある方にとって、もっと魅力的な場所、開かれた場所になるように努力していければと思っております。
そのために、もっともっと、ハーブについても栽培や庭づくりについても勉強していきたいと考えております。
(株)鈴木ハーブ研究所 鈴木社長のコメント
この度は取材をしていただきありがとうございます。
入社してまだ数年、初めは虫が苦手で、体力が心配という家田さんではありましたが、自然が好き、植物が好きということでハーブガーデンの管理業務を担っていただいています。
彼女はハーブガーデンと社員やお客様との架け橋として重要な役割を築いてくれているなくてはならない存在です。
これからもハーブガーデンから生み出されるプロジェクトがどう進化するのかとても楽しみです。
取材を通して
今回、鈴木社長のご厚意により家田さんを取材することができました。
ちなみに、鈴木社長は小生のスマクリnoteの第一回目に取材させていただいた方です。2023年に放映されたNHK朝ドラ「らんまん」で牧野富太郎が取り上げられた時期で、牧野本人についての話、都内及び出身地高知のゆかりの地訪問、その他草花の事、村内での植物採集、標本等を聞かせていただきました。
家田さんも本業務の傍にガーデンの世話、草花の学習、ガーデンの発信及びハーブのレシピなど幅広く活動・活躍されており、素晴らしい方です。会社のみなさんから頼りにされているんだなと感じました。
今回、取材できた事に感謝すると同時に引き続き、会社及びガーデンの発展に寄与される事を心から祈っております。有り難うございました。
▼取材・執筆・撮影担当者
田中克朋/取材・執筆・撮影
秋田県鳥海山の麓に生まれ、就職を機に茨城県へ。東海村には50年近く在住。会社員時代にタイ王国へ出張も含めて通算8年ほど駐在し、現在も現地の人たちと交流をしている。趣味は写真をベースにインスタグラム等のSNSで村内の風景を発信すること。「T-project/東海村スマホクリエイターズLab.」では若い世代に教わりながら楽しんでいます。
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