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「Tooth & Health(歯と健康)」を理念に東海村で歯科医院を営む 伊藤佑樹(いとう・ゆうき)さんの想いをキリトル


プロフィール

1985年(昭和60年)東海村生まれ。

東海村白方小学校卒業後、鹿島市清真学園(中高一貫校)入学。

明海大学(埼玉県)の歯科学部で6年間勉学し、国家試験に合格して歯科医師免許取得。

埼玉医科大学総合治療センター口腔外科で2年間勤務し、その後、明海大学PDI浦安歯科診療所にてオーラルリハビリテーション(口腔全体の環境や機能の改善を指す)を学ぶ。

父の伊藤デンタルクリニック(Itoh dental clinic)(東海村村松) に3年間勤務。 

2019年11月現在地(東海村石神内宿)で伊藤歯科(Ito dental office)(※)を開業。

※歯科院の名称は父の経営する院と区別する意味でdental office としたが欧米ではofficeが一般名称として使われています。

歯科医を目指したきっかけは 

父が歯科医として仕事をする姿を、子どもの頃から身近で見ていたのがきっかけです。

また、名前が「佑樹」で「佑」の字は人を助けるとの意味があるので、そのような仕事をしたいという思いは常に自分の中にありました。

歯科医とは

一般的に歯科医が行う事は虫歯になってしまった歯を削り人工物を詰めたり、抜いたりして人工装置で補い、機能を回復する事です。
一度削ったり、抜いたりした歯は決して治る事はなく、元どおりに回復しません。

このため、予防の大切さをいかにして患者さんに伝えるかが重要な責務と考えています。

患者さんへの対応で心がけていることは 


前述のコンセプトをベースにして以下のように対応しています。

初診の方には最新の医療機器による検査データを可視化して、検査内容を丁寧に説明します。情報を共有し、分かりやすくすることで安心して来院いただけるようにと心がけています。

スタッフは現在13名いますが、その内6名が歯科衛生士(※)です。歯科衛生士は担当制を導入しており、また、診療ブースを半個室にしております。プライバシーを考慮しながら”予防歯科”という概念が患者さんに伝わるような医院作りを心掛けています。

※歯科衛生士とは歯科医師の指示にもとづき歯石を除去したり、フッ素化合物を塗ったりして、虫歯や歯周病などの予防処置を行なう国家資格を持った専門職です。患者さんに歯の磨き方を指導する等歯の健康指導を行うなど、歯や口内の健康づくりをサポートします。

プライバシーに配慮した半個室型の治療ブース


キッズコーナー
受付と待合室


歯科を含めた医療業界は日進月歩です。特に、近年はデジタル化の進歩が著しく、積極的に全国の学会や勉強会等に参加しています。また、歯科医療の関連情報誌を購読して常にアンテナを張り勉強するよう努めております。

開業して6年目に入りますが、現在、初診の方のご予約にお時間をいただいている状況です。初診時には検査・説明を重視し、しっかりと患者さん自身がお口と向き合う時間を確保させていただくためです。
なお、一度初診で来られた方の緊急の応急処置等はすぐに対応出来る態勢を整えております。
以下は患者さんに渡される可視化されたデータとしての「お口の説明書」のサンプルです。

患者さんに手渡されるお口の説明書①
歯の構造解説
患者さんに手渡されるお口の説明書②
口腔内状況
患者さんに手渡されるお口の説明書③
口腔内状況

先生とスタッフの対応が素晴らしい


業務内容につきましては職種ごとに基本的なマニュアルを作成していますが、細かいところまではマニュアル化していません。

スタッフの年齢構成・家庭環境等はそれぞれ違うので、個別に対応指導して、まずは安心して楽しく仕事ができるようにと常日頃から心がけております。院内の整理整頓や清潔さも、気持ちよく働くために大切なことです。
これらが結果的に患者さんへの対応に表れているのかと思います。

患者さんから「入口でスタッフの方から笑顔で親切に迎えられるとほっとします」とよく言われます。そのようなお言葉をいただける事はとても光栄で、今の仲間たちと仕事ができることに幸せを感じる瞬間の一つです。対応が素晴らしいと言って頂けて嬉しい限りです!

健康な歯を保つための生活とは


当院は「Tooth & Health(歯と健康)」を理念に掲げております。
「口腔内の病(歯周病他)は万病の元」と言われており、一種の生活習慣病とも言われております。著名な医師である伊藤裕氏が提唱した「メタボリックドミノ」(※図参照)では脳卒中、心不全等の生死に関わるような疾患は突如として患うものではなく、ドミノのようにつながっていて、その上流に歯科の分野は位置します。

虫歯や歯周病になりにくい生活習慣は健康を保つ上でも大切です。
ぜひ、歯のことで悩んでいる方は食生活の見直しと歯間ケア(フロスや歯間ブラシで)を始めてみて下さい!

また、学校医として定期的に村内の学校に訪問する機会がありますが、子どもたちの未来を考え、歯や健康に対する知識を伝えるよう心がけています。

その子どもたちが成長し、東海村全体が歯に対する不安がなく健やかで豊かな場所であるように常にイメージしています。

メタボリックドミノの図

東海村に住んでみて

村外で研鑽を積み、再び、生まれ育った東海村に戻って来ました。結婚し、子どもと一緒に暮らす上で本当に住みやすい土地だと実感しています。自分にとって安心できるこの環境が今後も続いて欲しいです。
東海村の方々の健やかな生活に寄り添える存在でいられたら幸せです。

取材を通して

私及び家族はここ半年ぐらい、伊藤歯科でお世話になっていますが、このような先生に出会えて良かったと思っております。
特に、患者さんに歯の状態を見える形(データベース)にしてわかりやすく説明し、また、患者さんに納得してもらう事を経営のコンセプトにしているところが素晴らしいです。
近年はデジタル化、AI化と目まぐるしく進化しています。患者さんを置き去りにしない形で対応してもらいたいと思う近頃ですが、伊藤さんならそれができる人だと今回の取材で確信させてもらいました。

▼取材・執筆・撮影担当者

田中克朋/取材・執筆・撮影
秋田県鳥海山の麓に生まれ、就職を機に茨城県へ。東海村には50年近く在住。会社員時代にタイ王国へ出張も含めて通算8年ほど駐在し、現在も現地の人たちと交流をしている。趣味は写真をベースにインスタグラム等のSNSで村内の風景を発信すること。「T-project/東海村スマホクリエイターズLab.」では若い世代に教わりながら楽しんでいます。

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