令和女子大学生による鶴見済「完全自殺マニュアル」読書記録
読書記録:鶴見済「完全自殺マニュアル」
はじめに
今回いつもと違って「令和女子大学生による」という一言がタイトルについております。
そう書いたらなんかインパクトありそう…と単純に思ってしまったこと・発売すぐのころにこの本を読んだ大学生が自殺したという話を聞いたことからこの記事タイトルにしました。
著者・タイトル・出版社・年
鶴見済「完全自殺マニュアル」太田出版 1993年
読んだきっかけ
・デュルケム「自殺論」を読む前に何か自殺に関することを読みたかった。そこで自殺にかんする本が何か考えたら本書が思い浮かんだ。
・名前だけ知っていた本。先生が持っていることが分かったので貸し出させていただいた。ちゃんと引きずられ対策してから読んだしOK?(前段階としていろいろ読んだ。興味本位以外の理由を見つけてから読んだ。※デュルケムの自殺論を読むのに役立ちそうだから。)
感想
・説明中心に読んだ。準備・注意・ケーススタディは気になるところだけにした。無理なく…。
・朝に読んだのが正解だった。
・かなり詳しく書かれていた。薬なら致死量、手首切りはコツ。実際の事例も。
・電車飛び込みの迷惑度が高いの、マジでそう。120分遅れとかあるし。救護の対応で遅れる時と人身事故で遅れる時の感じ方も違う。
・ところで、流砂自殺して14年後に遺体が見つかったケース、発見者は怖いと思う。そこあたり迷惑じゃない?こう書いているうちに、本書に示されている迷惑度が自殺抑止の理由になっているのを実感した(理由①)。日本人って人の迷惑にならないように生きている気がするから。じゃあ迷惑度の低いクスリで…ってなっても今度は手間がかかる(理由②)。用意が面倒。最近オーバードーズが問題になっているけど、あれも薬のためにお金を稼ぐ、ドラストをハシゴする。
・首吊りはなんか、助かった例が多く書かれていた。だから致死率高くても未遂の例が目立つようになっている。死ぬのを辞めるか…になる理由がよく分かる。
ただやっぱり、これ読んで死ぬ人の理由も分かる気がする。単に好奇心もありそうだけど、死寝る方法を頭に入れちゃったってことだから、ふとそうなる、かも。家の風呂でもできるし。ネイル除光液でもできるし。でも、(個人的に死ぬのは嫌だけど…)自分が思いつかなかった選択肢を見つけるのが生きるのに必要って逆説的に思えた。いつでも死ねるんだぞ、死なないけど…。
・デュルケムの統計(自殺者が多い曜日)が出てきて、自分の読む理由?目的?が達成?できた。夜に多いの、それ見て朝に読んでてよかったなと思った。でもたぶん、本当に死にたい人はこれ読んでも読まなくても、変わりない気もする。
・さて、この感想を貸してくださった先生に見せるかどうか…?
おわり
というわけで、令和女子大学生による「完全自殺マニュアル」読書記録でした。生きるために死ぬ方法を知っておくのも必要なことなのかもしれませんね。
スペシャル・サンクス等
・本書を貸してくださった某先生に感謝します。
・本書を読むことに関して心配した親、心配かけてすみませんでした。