否定する前に寄り添ってほしい
お客様でもどうしても出禁にしないといけない、ルールを守れない方がいます。
話しもなかなか通じなくて困っている、辞めてと言っても聞いてくれないなどの報告を聞く事が多いです。
当たり前に禁止事項を破る方は絶対に許されませんが、
メンズエステのような決して安くはない料金を払って来てくださるお客様はほとんど仕事をしているハズで、それって日常では完全に社会に適応できているわけなので、
ここで常識的ではない発言や態度をされている方ってわざとしているのではないか?
強いストレスを感じているのではないか?
と私は思ってしまい、引くよりかはその方の背景などに興味が湧いてくる場合もあります。
そういう方は周りにあまり受け入れられにくいという自覚がある事も多く、こちらが理解しようと寄り添うとクソ客どころか全然良い方だった!というケースも実際にありました。
もちろんどれだけ寄り添ってもずっと禁止事項の要求をされて残念ながら変わらない方もいます。
でもそんな方でもきっと自覚があるけど、自分の信念を曲げない!というだけだと思います。
何が言いたいかというと、出来るだけそのお客様の気持ちに寄り添う事は大事だと思っています。
禁止事項を要求されたら不快にはなりますが、「自分に魅力があって、施術で充分にリラックスしていただけているからこそ、副交感神経が優位になってるんだな」と、
そう思う事自体は理解してあげるだけでも、同じお断りするにしてもお互いの心の負担が変わると思います。
例えば極端な話し、お話し中にいきなりお歌を歌うお客様がいらっしゃったとして、
「え?なんなの?この人?ヤバ‥」とドン引きするのではなく、
「面白い!ミュージカルみたいですね!感性が豊かな方なのかな?」みたいに、自分の中では一般的な言動ではない事でも寄り添おとすると、相手だけではなく自分自身が少しでも楽しく過ごせるのではないかとも思います。
セラピストさんがよく言う「良いお客様」って、楽しくお話ししてくださり無理な要求されず気持ちよく帰っていただく方だと思いますが、
こういう方は万人に好かれるので、どこに行っても楽しめるのでリピートになりにくかったりします。
実は変わっているといわれる方の方が、今まで受け入れられなかった経験もあり、リピートしてくださると長いお付き合いになる事もあります。
それだけ人は「一般的ではない言動をする人」に必要以上に好奇の目を向けやすい気がします。
例えば道で独り言をブツブツ小声で言いながら歩いている人がいるとして、「え?なにあれ?」と笑う方が一定数いますが、
そういう方は「おかしな人」認定されやすいですが服もきちんと着てますし、ちゃんと衣食住の生活ができているわけです。
何故その一部の行動だけ切り取っておかしいと思えるのか?
その方は今大事な試験を控えていてものすごく頭をフル回転させて何かを暗記している途中かもしれないし、
今までの人生で一度たりともそんな事はなかったのに、たまたまこの時だけ極度に緊張する予定の前でついブツブツと言葉が出てしまっただけかもしれません。
その人のその数秒、メンズエステだとたった2時間ほどの時間で何故その人が変な人だと決めつけるのでしょうか?
(もちろん大声を出す、人に対して暴言を吐くなど危害がある事や犯罪行為に対しては別です。)
接客業だとなるべく否定的な感情を持たない柔軟さは持っていて絶対に損はないかと思います。
むしろ自分と全く同じ考えの方なんて1人もいないのですから、予想もしない自分ではあり得ない言動をする人がいても何も不思議な事ではありません。
もちろんこれは、無理な要求を我慢しろという意味ではありません。
どちらにしてもハッキリお断りしないといけないことは言わないといけませんが、何故そのような発言をされるのか?と、寄り添うか寄り添わないかで自分自身も負担が減る気がします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?