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ハッピーならどっちでもいいわ!

子育てがスタートして、いくつもの壁にぶつかることがある。
そりゃぁ、当たり前だ。毎回毎回こちらも初めてなんだから。
友人と話していて、そんなことをふと思った。

母乳問題の話だった。
今、私の周りはベビーラッシュ。出産を控えた友人が多い。
初めての妊娠の人もいれば、二人目の人もいる。



私は一人目のとき、軌道に乗ってからは完母で育てた。
軌道に乗るまでの間(過酷な修行期間)は、ミルクも併用していた。
正直、子供がスクスク育ってくれるならどちらでもよかったんだけど、母乳の方が痩せるという魅惑の言葉を信じ、家計にも優しい完母に出来たらな…と頑張ったわけだ。
結果、その努力は身を結び完母にはなったけれど、ひたすら乳丸出しの生活をしていた記憶しかない。

そんな丸出し生活をして、噂通り妊娠で20キロ増えた体重は戻ってハッピーだった。
けれど、どれだけ量を飲んだのかわからず、ちゃんと出ているのか不安になったこともあり、母乳外来に行ったこともある。
今思えば、丸々としていた長女を見れば問題ないことなどわかるようなものなのに、それでも初めてで不安だったのだ。

二人目を妊娠したときも、またあの乳丸出し生活が始まるのかぁ〜寝れないなぁ〜なんて思っていた。
が!二人目、長女の時のようには全く軌道に乗らない。母乳は出てはいるけど、明らかに量が足りない。
長女のときのようにミルクも併用すると、まぁよく寝る。次女は本当によく寝る子だった。
夜中の授乳など皆無な日も。
母乳をあげる頻度が減れば減るほど、出は悪くなった。
だけど、そこをどうにか頑張ろう!とは思えなかった。
正直、初めての二人育児に疲弊して、そんな気合い私の中のどこにも残っていなかった。

長女のときは寝不足になろうが、日中ふたりでお昼寝をしたり、長女と母乳と睡眠にだけ重点を置いて生活していたから、特別苦に感じることはなかったけれど、次女のときはそんな生活をすることは無理だったからだ。

どんなに寝不足でも朝起きて長女を保育園へ送っていかなければならないし、お迎えの時間もある。

寝不足が何よりも心身を消耗する私には、そこを気合いで乗り切るという選択肢はなくて、「あ、もうミルクにしちゃおう!!!!」とふと決意した。

母乳で痩せることは出来なくても(最後までここの部分だけ捨てきれなかった)、長女の生活リズムを崩さずに、私の睡眠も確保して、次女もお腹いっぱいが一番ハッピーだと思った。

ちなみにこの時、旦那のことなんて思考から排除されていた。
お前は大人なんだから自分で頑張れやと思っていた。笑

二人目にして、初めてのミルク育児。
泣かれても乳さえ出しておけばよかった母乳育児と違って、起き上がり、寝ぼけた頭と体でミルクを作り冷やしあげるというのは思っていたよりも大変だった。
母乳のときは泣けば乳、ひたすら乳。
ミルクになると作っている間も泣かれるものだから、ごめん!ごめん!と焦ったり。

それでもミルクを作る作業やその間の泣き声にはすぐ慣れたし(諦めとも言う)、ミルク育児最高じゃん!と思う部分も沢山発見した。

まだホヤホヤ赤ちゃんの時は娘を抱き、私が哺乳瓶を持ってあげるスタンスだったが、いつからか本人が自分で哺乳瓶を持つようになった。
哺乳瓶の位置がズレないようにタオルなどでそっと支えを作ってあげたら、もういっちょまえ!
両手で可愛く持っていた哺乳瓶もいつの間にか片手で持つようになり、まるで温泉の後の牛乳を飲むオジサンのような貫禄まであった。笑
なんていい子なの〜とデレデレしたものだ。

母乳育児のときは授乳中、他のことが出来なかったけれど、ミルクを一人で飲んでくれている間に洗い物を済ませたりご飯の支度が出来たり、長女の髪を結んだり出来ることに私はひたすら感動し、次女に感謝した。

当時、長女が年長さんで、最後の行事などを見に行く機会も多かったし、遊びたい年頃全開で普段も公園やお出かけなども多かったので、出かける前にミルクをあげておけばなんの心配もなく出かけられるのもとても楽だった。

ミルク育児に慣れない頃は、哺乳瓶にお湯を入れた水筒に固形ミルクにとあれこれ持って歩き、荷物が多くて「ミルク育児大変だなぁ…母乳のときは身ひとつだったのに…」なんて思ったこともあったが、これだけ飲ませておけばこれだけもつから大丈夫、なんなら寝るとわかると荷物も減った。


母乳ミルクどちらも経験して、どちらにもいい点があることを知った。
そもそも子供がスクスク育ってくれればいいのだから、どっちだっていいなんて当たり前なんだけど。

でも。
でも、だ。

一人目のときも二人目のときも、必ず言われた「母乳?」という質問。

友人、知人、なんならスーパーで出会う全く見知らぬおばさんにまで、母乳なのかと問われた。

この質問、なんだかなぁだなと思う。
正直、関係なくない?なのだ。

しかもなんだか、母乳をあげてないとダメなのかよと少し自己嫌悪に陥りそうになる。

軌道に乗るまでミルクを併用していた長女のときも感じたし、完全ミルクにした次女のときも感じた。

「え、母乳あげてないと母親としてなんかダメなの?あん?」

と当時、私の心の声はかなり毒づいていた。


だから、母乳とミルクどっちがいいのかな?などの質問をされたとき、私は「自分の生活にベストな方を選べばいいんじゃないかな」と答えるようにしている。

母乳を必死に飲む姿も可愛いし、哺乳瓶を一人で上手に飲む姿も可愛い。
どっちも赤ちゃん本人がお腹いっぱいで幸せなら、なんでもいい。

母乳神話?のようなものを他人に押し付けることだけは、本当にやめてほしい。
産後ホルモンバランスは最悪だし、慣れない子育てでパニック中の中、何気ないその一言がドッとママたちを疲れさせてしまうことだってある。

実際に私が次女をミルクで育てハッピー!と思っていたとき、私より3ヶ月あとに初めて出産した友人から泣きながら「おっぱいが出なくて…」と電話が来たことがあった。

それ程、産後のママたちはナイーブ。

これで大丈夫なのか、これで合ってるのか、初めてづくしの中やってる子育て。
慣れるまでは本当に一喜一憂。
慣れてからもまた新たな壁が立ちはだかって、次々にハテナマークが押し寄せる。

夜中泣かれれば辛いが、泣かずに寝続けてれば息をしてるのか心配になったりと、自分の肩に可愛い我が子の命が乗っかってる感のなんとも言えないプレッシャーがあったり。

本当、パパたちには余計なことは言わず、自分のことは自分でして、無駄なパワーを奥様に使わせないようにしてあげてほしい。
それと、二人目だから三人目だから余裕でしょみたいな感覚を奥様に持つこともやめてほしい。

「本当、女って大変だよね」と友人との電話は終わった。






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